SIBO呼気検査と消化吸収
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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

SIBO呼気検査と消化吸収

皆様、こんにちは。


第7期分子栄養学アドバイザーの

守島宏枝と申します。


季節も秋へと変わり、肌寒くなりましたね。

この前の時間栄養学の講義

お話に出てきた「モーニングアタック」

まさに、アレルギー体質の息子は

寝起きのくしゃみから1日が始まっています(苦笑)

不思議なことに自力で起きて来る時には

モーニングアタックがありません。

体内リズムって大事だなぁと感じています。


季節の変わり目、特に秋は寒暖差だけではなく

日照時間が減ることで自律神経が乱れやすいそうです。


皆様も、十分注意されてください。


今回は、分子栄養学に出会う前に

「SIBO」に辿り着き呼気検査を受けて

水素発生タイプのSIBOと判明したのですが、

長年の悩みだった「お腹の張り」について

エピソードを踏まえて

検査ってどういうものなのかの実体験と、

SIBOの治療が


ま・さ・に!!


安藤先生が力を入れてお伝えされている

「胆汁ケア」「消化吸収」

と一致していたと言うお話をお伝えしたいと思います。


私は、振り返ってみると学生の頃から

「お腹の張り」に悩まされていました。

大学生の頃から一人暮らしを始め

当時は、学生アパートに住んでいましたので

毎日のように誰かの部屋で飲み会が行われていました。


元々アルコールが弱い体質なので、

あまり飲めないのですが

酎ハイを飲むと必ずと言っていい程

お腹が張って飲み会どころではなく

楽しめなかったのを覚えています。


社会人になってからは、

当初、看護師をしており

三交代のシフト勤務でした。

準夜勤務の時は夜中の2時頃、

深夜勤務の時は明け方に、

よくお腹が張っていました。


20代の頃は

お腹が張っても時々だったのですが、

出産を機に劇的に悪化しました。


更に、職場復帰後に

  • 配属先の異動

  • 引っ越しによる通勤時間の延長

  • 子供と一緒に通勤(託児所に預けていた)

とストレスが最大になっていたのでしょう…


原因不明の小腸炎を起こしました。

造影CT、胃カメラ、大腸カメラ、便培養検査、

寄生虫検査、膠原病検査など…


造影CTで、小腸の全周性の浮腫と腹水を

認めているのにも関わらず他の検査はこれと言って異常なし。


初めは胃潰瘍かな?

と思うような心窩部の鈍痛でしたが、

徐々に便は緑から白くなり

水を飲んだだけでも激しい痛みが襲い

自力では病院に行けない程の痛みが

続きました。

病院もたらい回しにされ、

ある病院ではお腹の片頭痛と言われたり

水も飲めないと言うのに漢方を出されたり

膠原病内科を紹介されたり

アレルギー外来にも診てもらいました。


その後も、小腸炎までは起こしていませんが

昼食後~夕方にかけてお腹が張って

妊娠中かのようにお腹がパンパンになり

横にならないと立つのも座るのも苦しい状態が頻繁にありました。


家族からも精神的なものだと言われ、

漢方内科・心療内科の病院で

漢方薬と安定剤を処方してもらっていました。


ずーっと原因不明だった小腸炎と

お腹の張りにやっと一筋の光明が差したのは

あれから1年半経った頃です。


分子栄養学と出会う前に

検索ワードから「SIBO」と言うのを発見して

まさにこれだ!!と確信しました。


分子栄養学ではお腹が張る=SIBO

と言うのが当たり前のように出てきますが、

知らない方のために少し説明しますね。


SIBO(小腸内細菌異常増殖症)とは、

本来、小腸には大腸に比べて腸内細菌は

非常に少ないのですが、様々な原因により

小腸内に細菌が異常増殖することがあります。


異常増殖した細菌は、豊富な栄養を

分解して発酵し始めるため、

小腸内に多量のガス(水素やメタンガス)を

発生させてしまいます。


症状としては

  • 腹痛

  • 腹部膨満感

  • 便秘や下痢

  • ガス(おなら)

  • 逆流様症状(ゲップや胃酸) など


その他にSIBOの存在を疑う症状としては

  • アレルギー、慢性食物過敏症

  • ニキビ、湿疹、酒さ

  • 栄養不足

  • 口臭、歯周病

  • ブレインフォグ

  • 嘔気、嘔吐

  • 抑うつ症状、不安感 など


過敏性腸症候群(IBS)の60~85%

SIBOの合併を認めることが分かっています。


日本ではまだ知名度が低く、

消化器専門医でも十分に知られておらず、

保険診療適応外で検査・治療はすべて自費診療になります。


私は、診断基準は確立されていませんが、

たまたま近くのクリニックで

非侵襲的で比較的容易に検査ができる

「SIBO呼気検査」実施されていましたので

検査を受けました。オンライン診療でも出来ます。


検査は、

12時間準備食(白米、鶏肉、魚、卵、

ハードチーズ、牛肉、鶏肉ブイヨンスープ、

油、塩および胡椒)に制限し、その後12時間断食します。


ラクツロースを内服し、20分毎に試験管に

呼気を採取して、10回繰り返します。


ラクツロースが小腸から大腸へ移行する

おおよそ120分までに小腸内での

ガス(水素とメタン)の増加があればSIBOが疑われます。


この検査は、リーキーガットやカンジダ

増殖については判断できません。



これは実際の私の結果です。


60分くらいから増加し120分よりも前に

大きな上昇がありました。

水素ガス発生タイプのSIBOと言うことが分かりました。


下痢を起こしやすい方は水素ガス

便秘を起こしやすい方はメタンガス

水素とメタンガス混合タイプもあるようです。


検査を受けたクリニックには、

SIBOの独自のプロトコールがあり、

海外のサプリを中心に治療をされていました。

当時、栄養の知識もなく言われた通りの

サプリを飲んでいました。

英語表記だったので、成分が何なのか

特に気にしたことはなく、ハーブを使った肝臓を

保護するものだったり、抗菌作用のあるハーブ、

胃腸の炎症を軽減するものくらいしか思っていませんでした。


分子栄養学を学んで、

ふと何を飲んでいたんだろう?と調べてみました。


すると、


準備ステップのハーブ

  • ミルクシスル

  • タンポポ根

  • アーティチョーク

  • 甘草根…


治療ステップ①抗菌ハーブと酵素


・塩酸ベルべリン ・セラペプターゼ

・タイム ・プロテアーゼ

・シナモン と ・アルカリプロテアーゼ

・ニーム ・グルコアミラーゼ

・オレガノ ・ペクチナーゼ…



治療ステップ②粘膜修復と低胃酸補助


・亜鉛カルノシン  ・ベタイン塩酸塩

・クルクミン   と

・L-グルタミン

・ケルセチン   ・プロキネティック剤

・酪酸カルシウム…


安藤先生が口酸っぱくおっしゃっている

胆汁ケア(肝臓)と消化吸収のアプローチじゃん!!

と、今更ながら実感しています。


私は、SIBOの呼気検査をきっかけに

分子栄養学に出会いましたが、

SIBO症状がある方は高額な検査を

受けなくても消化吸収のアプローチを学びながら

改善していける場所がここにあることが

とても良い環境だなと思っています。


SIBOの大半が慢性的で

再発すると言われています。

私も少しストレスや睡眠不足があると

すぐにお腹が張ります。


講座の中で、菊芋はガス発生率が

ナンバーワンというのを知る前に

菊芋は畑のインスリンと呼ばれ

血糖値や腸内環境を良くする効果が

あるからと小皿山盛り食べたことがあります。


心窩部まで突き刺さる程の

お腹の張りに苦しんだ痛い経験があります。


私はどうも不溶性食物繊維の摂りすぎも

ダメな体質だと分かってきました。


他にも胆汁ケアに良いと言われる

杜仲茶で胃痛が起きたり

消化酵素サプリのDigest Goldで

胃部不快感が続いたり

レモン水を食前に飲むと下したり


体に良いものが万人受けするとは限らない

と言うことも常々感じています。


腸の健康は、消化器系だけではなく、

皮膚、免疫系、メンタル面など、体内の

他のシステムと複雑に関係していると言われています。


胃腸系が繊細な方にとっては

私のようにお困りの方がいらっしゃるかもしれません。


「個体差」があるので

trial and error を繰り返しながら

食べる順番を変えてみたり、

量を減らしてみたり、

種類を変えてみたりして

自分の体感に合うものを見つけることが

大事だと思います。


私の体感が良かったのは、

サプリで下すものは、

リポソーマルタイプにしたこと

胆汁ケアにウルソデオキシコール酸や

ミルクシスル根菜類は3~4口まで

炎症体質改善のために、脂質メディエーターで

あるEPA・DHAを摂る


リン脂質結合型EPA・DHAである

クリルオイルやMO3がオススメです。


お腹が張った時はなんと言っても

「ボーンブロススープ」

塩麹や醤油麹を作り置きして、

タンパク質の分解を助けてもらったり、

消化吸収のことを考えて、食事を摂るようになりました。


あくまでも私の体感です。


是非、参考にしてみてください。


SIBO呼気検査を受けた際に、

遅延型フードアレルギーもありそうだねと

先生に言われ、こちらも同時期に検査を受けました。


次回は遅延型フードアレルギーからの発見も

あったのでまた良かったら読んで頂けると嬉しいです。


最後まで読んで頂きありがとうございました。


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