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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

マクロビオティックの落とし穴

年が明けて一カ月が

経とうとしていますが

みなさんいかがお過ごしでしょうか?


私は去年一年でだいぶ

体調が良くなってきたので、

今年は休みの日にも体を動かす

習慣を身につけ、

もりもり食べて沢山動く!

が今年の抱負です!


さて今回は私が以前行っていた

マクロビオティックの食事法を

栄養の観点からご紹介していきます。


マクロビオティックって?


マクロビオティックは

玄米などの穀物を中心に

旬の野菜や豆などを

バランスよく頂く食事のこと。


大型の肉や魚などの動物性食材は

少量に抑え、

自然と調和をとりながら暮らす

という思想のことを指します。


基本的な考えとして

「身土不二」や「一物全体」があり

その土地で育った食材をなるべく

丸ごと(皮や種まで)いただく

ことが勧められています。


サスティナブルで

ヘルシーな食事法ですが、

栄養面から考えると

マクロビオティックは

合わない人も一定数います。

今回はその理由を紹介します。


必要な栄養が足りない


マクロビオティックの落とし穴の

一つは栄養が不足しやすいこと。


たんぱく質、鉄、亜鉛、

ビタミンB12などは

動物性食材に多く含まれるため、

穀物や野菜中心の食事だと

補いきれません。


特にビタミンB12は

基本的に動物性食材にのみ

含まれる栄養素。


造血のビタミンとも呼ばれ、

ヘモグロビンの合成を助けます。

不足すると悪性貧血を

起こす恐れもあります。


また植物性のたんぱく質の吸収率は

動物性のものと比べると

70~80%と低め。


例えば1食に必要なたんぱく質を

納豆から摂ろうとすると

最低3パック(120g)は

食べなければなりません。


同量のたんぱく質は

ささみだと75g(1本半)で済み、

尚且つ吸収率も高いので、

ある程度のたんぱく質は

動物性のものから

摂取するのがおすすめです。


さらにマクロビオティックでは

大豆を使った料理がよくみられますが、

大豆の摂りすぎは銅過剰を起こし、

イライラや亜鉛不足

原因にもなるので注意が必要です。


そのほかにも赤身肉などに

多く含まれる鉄や亜鉛も

不足することで

疲れやすさや免疫力の低下、

メンタル不調など

様々な症状をもたらします。


消化に負担がかかる


マクロビオティックの

一物全体の考えに基づき、

お米は玄米が基本です。


玄米は白米と比べると

ビタミンやミネラル、

食物繊維が豊富。


だったら玄米の方が良いのでは!?

と思うかもしれませんが、

玄米のデメリットは

消化に負担がかかること。


実際に胃腸弱めな私は

玄米食が続くと

お腹が痛くなります...


私たちは食べたものではなく

消化したものから出来ています。

どれだけ良いものを食べていても

消化吸収できていなければ

意味がないのです。


糖質過多になりがち


マクロビオティックはヘルシーな

イメージがありますが、

穀物中心の食事で糖質量が

増えてしまう方が多いです。


それに加えて必要カロリーや鉄が

足りていないことにより、

無性に甘いものを欲してしまうという

方もいるのではないでしょうか?


マクロビオティック食により

たんぱく質不足で筋力が少なくなると

血糖値を下げるホルモンの

効きが悪くなり、

食後の高血糖や血糖値の乱高下

起こしやすくなってしまいます。


血糖値の乱高下が起こると

急激な疲労感、イライラ、

めまい、動悸、頭痛、

さらにはパニック発作のような

症状も現れます。


無添加や無農薬はとっても大切ですが、

それ以上にバランスを意識することが

健康レベルを上げる近道だと思います。


ではここからは実際に

マクロビオティックを

続けていた私に

起こったことを紹介します。


マクロビオティックを続けてみて....


私は万年ダイエッターで

自称健康オタクだったので、

マクロビオティックという言葉に

飛びつき、資格の勉強もしていました。


三食玄米(といっても1食120g程度)、

野菜たっぷり、大豆食品を中心に

肉は食べず、魚は時々。


コレから自分がどんどん健康に

美しくなっていくという期待に

胸を膨らませていました。


しかし1ヶ月ほど経った頃から

体が重だるくなる感覚がありました。


朝布団から出られなくなり、

何をする気力も起きない...


そしてその時は自覚が

なかったのですが、

とにかくイライラする、

心配性になる

といったメンタル不調も

出始めました。


特に私は

電車や新幹線に乗ると

無性な不安感と恐怖に襲われる

軽いパニック症状が現れました。


肌荒れがひどくなり、

額周りのニキビが

痛々しいほどに...


後から知ったのですが、

これは甲状腺機能が低下すると

起こりやすい症状だそうです。


髪の毛はパサパサで抜け毛も増え、

爪は爪切りがなくても

指で千切れるくらい

ふにゃふにゃになってしまいました。

極め付けは無月経になったこと。


元々生理不順ではあったのですが、

ついに生理が止まり、

コレではだめだ!

と急いで食事を改めました。


私は厳格な糖質制限も経験している為、

体調の悪化はすぐには戻らず...


紆余曲折あり、

今も完璧な状態ではありませんが、

栄養学を勉強し、食事を変えることで

かなり体調が良くなってきました!


アーユルヴェーダの食事の考え方


アーユルヴェーダ=野菜中心と

考える人もいるかもしれませんが

そんなことはありません。


特に疲れやすいヴァータ体質の

治療法としては

肉のスープを勧めているほどです。


肉類は食べすぎると

ラジャス(動性)が高まり

攻撃的になると言われていますが、

逆に元気出ない時に食べると

活動的になると考えられています。


現在の食生活


今はマクロビオティックの基本理念の

季節のものを食べること、

出来るだけ丸ごと食べることを

大切にしつつ、

肉や魚類もしっかり食べ、

ご飯も160g以上は食べるよう

意識しています。


メンタル不調は肌荒れも無くなり、

携帯で言えば充電の持ちが

良くなったような、

疲れにくさを感じるようになりました!


健康意識の高い方ほど

間違った方に進むと

体調不良になってしまいがちです。


いろいろな健康法がありますが、

小学校の家庭科で習うような

バランスが取れた基本的な食事が

一番の近道なんだなあと実感しています。


Instagramでは

私と同じく疲れやすい方のための

食事レシピを投稿しています♪


私かも!と思った人は

ぜひご覧になっていただけると

嬉しいです。


Instagram : @ayur__comomo


本日も最後までお読みいただき

ありがとうございました!


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