夏場だけではありません!栄養素と同じくらい重要な「水分補給」
top of page

オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

夏場だけではありません!栄養素と同じくらい重要な「水分補給」

こんにちは。

分子栄養学アドバイザーの上野綾乃です。


朝晩、一気に冷え込んできましたね。

日中の寒暖差は、自律神経が乱れ、

体調不良を起こしやすくなりますので。


いつも以上に、生活リズムを意識しながら、

過ごして頂きたい時期でもあります。


頑張りすぎず、食事・睡眠・適度な運動

を心がけ、体調管理に気をつけられてください。


今回のテーマは「水分補給」です。


暑い夏を乗り越え、この時期、意識されない

「水分」

でも、栄養素と同じくらい意識してほしい

「水分」

について、書かせて頂きます。


水分補給」と聞くと、夏場の熱中症対策

のイメージが強いのではないかと思います。


わたし自身も、以前は、水を飲むということ

をあまり意識していませんでした。


なんとなく

「喉が渇いたら、お水かお茶を飲む。」

「一息つきたいから、コーヒーを飲む。」

「アルコールを飲む。」


上記三つは、同じ飲むでも、

水分補給」という意味では、全く別ものになります・・・


日常生活で、「水分補給」に重きを置いて

おりませんでした。


しかし、栄養学を学ぶ中で、

水分補給」の考え方が大きく変わりました。


日々私たちが意識している栄養素と同じように、

いや、それ以上に?「水分補給」が大事だと思う

ようになりました。


実際に、人間は、水と睡眠さえあれば、たとえ

食べ物がなくても2~3週間は生きていけると

言われています。


逆を言えば、水がなければ生きていけないのです。



人間のからだは、成人男性だと、

体重の60%

(細胞内40%、細胞外20%)は

水分でできています。


赤ちゃんは80%近くが水分です。


成長にしたがってからだの水分量が減っていく

のは、筋肉が衰えていくのと同じように、細胞

内の水分が減っていくからです。


赤ちゃんのぷにぷにの水分たっぷりの肌と、

加齢による、水分の抜けたシワシワの肌の違い

は、細胞内の水分量の違いなのです。


つまり、若々しいしい肌を保つためには、

細胞の中までしっかりと水分を補ってあげる

ことが大事なのです。


老けない肌を作るためにも大事な「水分」。

栄養素と同じくらい、日々の食事で意識したい

と思いませんか?


わたしは、若さを保ちたい!

そのために「水分補給」欠かさず実践中です。


分子栄養学を勉強する中で、

栄養素は単体では働かないということを学びました。


例えば・・・


からだを作る上で、その材料となるタンパク質

を食事として摂取することはとっても重要です。


けれど、タンパク質だけを摂取すれば良いかと

いうとそうではありません。


タンパク質の消化吸収を助けてくれる、

補因子がないと、きちんと栄養として

取り込むことができません。


実は、「水分」も同じです。

からだに「水分」は必要です。


水やお茶、ジュースなど、とにかく「水分

をからだに取り入れたら良いのか。


そうではありません。


からだの中に取り込んだ「水分」がただの水

だけだと、うまく利用されずに、外に出てい

ってしまいます。


水分」を細胞の中までしっかり取り込んで

あげることが重要なのです。


「水分」を細胞の中までしっかりと取り込む

ためには、それを助けてくれる

ミネラル(マグネシウム)」が必要です。


なぜ、マグネシウム?なのかというと


細胞の周りを覆っている細胞膜は、水を

弾く性質を持っています(疎水性)。


そのため、「水」だけを摂取しても、細胞内

まで取り込まれにくく弾いてしまいます。


ミネラル成分の一つである「マグネシウム」

は、「水」と強く結びつき、細胞内へ「水」

を運ぶのを助る働きがあります。


「マグネシウム」が水をおんぶして、細胞

内へ運ぶイメージです。


では、どのようにすれば、水分を細胞内へ

しっかりと取り入れることができるのでし

ょうか。


それは、「水分補給」の際に

「ミネラル(マグネシウム)」をプラスすること


わたし自身、そして我が家のこどもたちの

水分摂取は基本的に「水+海塩(ミネラル

含)」です。


こどもの味覚は敏感で、初めは、ほんの少

しの海塩でも、嫌がっていたのですが、

最近は、わたしが水に海塩を足すところを

見ても、何も言わなくなりました。


長女(6歳)には、

なぜ海塩を足しているのかをきちんと説明しています。


実際に「水分」を細胞内まできちんと

取り込むことができ、からだに適切な水分量が

維持されると、どんな良い効果が得られるので

しょうか。


からだの中での「水分」の働きを知ることで、

理解できていきます。


水分」の働きは大きく三つ。


一つ目は、「運搬

酸素や栄養、ホルモンなどをからだ中に運び、

老廃物や過剰な物質をからだの外へだす。


二つ目は、「体温調節

皮膚への血液の循環を増やし、

汗をだすことで体温を一定に保つ。


三つ目は、「環境維持

新陳代謝がスムーズに行われるよう、体液の

性状を一定に保つ


からだにきちんと水分があれば、このような

運搬」「体温調節」「環境維持」という

三つの働きがうまく働いてくれます。


「水分」が腸から吸収され、

血液などの体液となり、全身を循環します。


その中で、酸素や栄養分を細胞に運んだり、

老廃物を尿として排泄します。


体温が上がれば、調節機能が働き、汗として

熱を逃し、体温を一定に保とうとします。


体液の性状には、電解質であるミネラルの

バランスを調整することで、血管、細胞、

筋肉、神経などの動きを調整しています。


これは、多すぎても少なすぎても、からだ

の機能が低下し、命にかかわってきます。


そのほか、わたしたちが食べ物を飲み込む

時に必要な「唾液」、「消化液」これらも全

て「水分」が必要です。


つまり、「水分」がきちんと足りていないと、

からだのさまざまな機能がうまく働けなく

なり、生命を維持することも難しくなって

きます。


水分足りてるのかな?と思われる方は、

ご自身の尿の色をチェックしてみて

ください。


朝起きた時の尿や食後の尿は

「濃い黄色」が正常です。


それ以外の尿が「濃い黄色」だと、

水分不足(脱水)の可能性があります。


※起床時は、夜間水分を摂っていないので、

「濃い黄色」い尿が出ます。

※サプリメントを服用している方は、「濃い

黄色」尿が出ます。


また、水分不足(脱水)の症状としては、

以下が挙げられます。


  • 頭痛

  • 倦怠感

  • 立ちくらみ

  • 食欲不振

  • 尿量減少

  • 嘔気・嘔吐

  • めまい など


「喉の渇き」を感じるとき、すでに体重のおよそ

1%の水分が失われていると言われます。


つまり、

喉が渇いたから水分を摂ろう!では遅いです。


喉の渇きを感じる前に、「こまめにちょこちょこ

水分摂取をすることが大事になります。


小さいこどもは、「喉が渇いた」「水を飲みたい」

などうまく伝えられなかったり、ついつい遊びに

夢中で、気づいた時には脱水になっているという

ことも多いです。


大人が、意識して水分補給を促すことが大切です。


また、高齢者は、「喉の渇きが鈍くなる」ため、

水分不足を招きやすいです。


周りの方が意識して水分摂取を促してあげてほしいです。


さらに、体重のおよそ2%の水分が失われると、

認知機能に影響を及ぼしますので、

なおさら気をつけたいところです。


水分摂取、「こまめにちょこちょこ」とお伝えしま

したが、摂るタイミングのポイントがあります。


こまめにちょこちょこ」のタイミングは、

食事中以外に限ってです。


なぜかというと、食事中の水分摂取は、

胃酸を薄め、タンパク質の消化を邪魔してしまいます。


ましてや、氷の入った冷たい水は、あぶらの消化

に必要な胆汁酸の分泌を邪魔してしまいます。


食事中以外に「こまめにちょこちょこ」を

意識してください。


1日にどれくらいの水を飲めば良いのか?と

水分量を知りたいという方も多いと思います。


また、なんとなく、「1日2リットルは必要って

聞いたことがある」という方も多いのではない

でしょうか。


しかし、「1日に○リットルの水分が必要」と

いう科学的根拠は今のところありません。


コーヒーなど、利尿作用のある飲み物を飲む

機会が多い方、アルコールを飲む機会が多い方

は、それだけで脱水になりやすくなりますので

、より水分摂取を意識して頂きたいと思います。


今回は、栄養素と同じくらい意識してほしい

「水分補給」ついて書かせて頂きました。


次回、普段の生活で実践している

「水分補給」のポイントについて書かせて頂きたいと思います。


栄養素もそうですが、からだに必要な「水分」

をきちんと補うことで、からだの機能も正常に

働きだします。


これから乾燥が気になる季節にもなります。

お肌もそうですが、鼻の粘膜の乾燥により

バリア機能が低下して、ウィルスが侵入し

やすくなったりします。


こまめな水分補給で、これからの季節を

元気に乗り切りましょう。


最後までお読み頂きありがとうございます。

みなさまの更なる健康アップにお役に立て

ると嬉しいです。


bottom of page