ジュニアスポーツとプロテイン
top of page

オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

ジュニアスポーツとプロテイン

アドバイザーの大西健太です。


私は普段、パーソナルトレーナーとして活動し

ていて、ジュニアアスリートの育成にも携わっ

ています。


そこで保護者からよく頂く質問がこれです。


「どこのプロテインがお勧めですか?」


国民食と言っていいほど認知を獲得した

「プロテイン」ですが、本当に必要なんでしょうか?


今回は消化吸収という観点からその必要性

ついてお伝えします。


優先順位を間違っている?!


まず結論から申し上げると、プロテインの優先

順位は低いと私は考えています。


誤解のないようにしておきたいのがプロテイン

は悪いものではありません。

効率よくタンパク質を摂取できる素晴らしい商

品です。しかし、世の中の大半の方は優先順

位を間違えている可能性があります。


そこで大切な考えが「消化吸収」なんです。


分子栄養学は個体差に基づき、一人ひとりに

合った食事、栄養バランスを整えていきましょう、

という考えです。


「タンパク質が〇〇g摂れる!」

「ビタミン△△も配合!」

というのはキャッチ-で飛びつきたくなる気持

ちもわかります。ただ、これは個体差を無視し

ているのですね。商品の特徴しか見てなくて、

それを摂取する人の体は無視しているのです。


本当に体内でちゃんと消化吸収できているの

かという視点を忘れないようにして頂きたいな

と思います。


プロテインを取り入れる場合に考えてほしい

先順位をざっくり表すと以下の順番になります。


①消化吸収機能が整っている

②まず食事からタンパク質を摂取をする

③それでも足りないならプロテイン


細かく言うときりがないのですが、まずは食事

からということを頭においておきましょう。


消化吸収が本当に大切


プロテイン(タンパク質)を摂取する場合、大切

な考えが「消化吸収」です。


食べた物はすべて「消化」されてから「吸収」

れることで初めて身になります。


もし、この消化吸収機能が落ちていたらどうな

るでしょうか?高いお金を出して購入したプロ

テインが実は無駄になっているかもしれません。


では、簡単に消化吸収の仕組み

見ていきましょう。


①口で咀嚼

②胃で消化

③小腸で吸収


ここまできて初めて身になるということですね。

特に現代では胃の機能が低下していることが

多いように思います。


胃の消化機能に大切なのは「胃酸」や「消化酵

素」が大切になります。タンパク質はとても大き

い分子構造をしています。


そのため、大きいままでは小腸で吸収すること

ができないんですね。そこで胃酸がタンパク質

をアミノ酸に分解することで吸収しやすい形に

してくれます。


プロテインが腸内環境を悪化させるかも


では、胃酸で細かくできなかったタンパク質は

どうなるのでしょうか?未消化のタンパク質

腸内で悪玉菌のエサになり腸内環境を悪化さ

せてしまう可能性があります。


体に良かれと思って飲んでいるプロテインが消

化機能に問題があると逆効果になる可能性が

あるということですね。


こんな人はプロテインは控えた方がいいかも


消化機能チェックリスト


  • 朝食後にお腹が痛くなる

  • よく下痢をする

  • 便秘がち

  • お腹がよく張る

  • ガスっぽい

  • おならがよく出る

  • 便が異常に臭い


などの症状があると消化機能に低下、腸内環

境の悪化を疑います。このような場合、プロテ

インの摂取を控えて、まずは食生活の見直し

から始めてみましょう。


まとめ


  • プロテインは悪い物ではない

  • ただ消化吸収しないと意味がない

  • 消化には胃の機能が大切

  • 消化機能の低下があると未消化のタンパク質 が腸内環境を悪化させてしまうかも

  • お腹の調子で消化機能の状態を推測できる

  • まずは食生活の見直しから始める


体に良かれと思って摂取している「プロテイン」

ですが消化吸収機能を無視してしまうと意味

がないどころか体に悪影響を及ぼすかもしれません。


成長期の子供にとってタンパク質はとても重要

なものですが、その摂り方は気を付けなけれ

ばなりません。消化機能のチェックリストを活

用してプロテインの必要性を再度チェックしてみて下さいね。

bottom of page