遅延型フードアレルギーとリーキーガット
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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

遅延型フードアレルギーとリーキーガット

皆様、こんにちは。


第7期分子栄養学アドバイザーの

守島宏枝と申します。


朝夕はひんやりと冷え込む

季節になりましたね。

秋は「食欲の秋」と言われますが、

秋鮭に秋刀魚、牡蠣、カボチャ、栗、、、

我が家にも栄養豊富な食材を

取り入れるように心掛けています。

「旬のもの」は価格が安くて美味しいうえに

栄養価が高くて嬉しいことばかりですね。


そうこうしているうちに、

11月7日からは「立冬」

冬の始まりですね。


「冷え」と「乾燥」早めのうちからケアが

大事な時期となってきました。


我が家は、生活の中に

精油を取り入れ始めました。


栄養療法に精油

組み合わせることによって

相乗効果で炎症体質ケア

実践しています。

今後、また精油のお話も書いていこうと思います。


前回は、

SIBO(小腸内細菌異常増殖症)と

胆汁ケア(肝臓)と消化吸収のアプローチ

について書きました。


今回は、その続きのお話になります。

お腹の張りの原因がSIBOだと分かってから


次に検査を受けたのが

「遅延型フードアレルギー検査」でした。


即時性フードアレルギー検査

遅延型フードアレルギー検査の違いについて少し説明します。


即時型アレルギーは、

アレルゲンとされる食品を摂取することに

よって起きてしまうアレルギー反応でよく知られています。


アレルギー症状としては

蕁麻疹・痒みなどの皮膚症状、

咳・喘鳴などの呼吸器症状、

嘔吐や下痢などの消化器症状、

アナフィラキシーショックなどがあります。


食物アレルギーの罹患率は3-8%

ここ10年で1.8倍にも増えているそうです。

息子も卵アレルギーがあり、

卵が使用されている食材がこんなにも

多いんだと食べるものの選択がとても大変です。


この即時性フードアレルギー検査は、

IgE抗体を測定します。

IgE抗体が高かったからと言って

症状が強いとは限らないようで

例えば卵白がクラス4でもゆで卵は

食べれる人もいれば

卵白がクラス2でもアナフィラキシーを起こす人もいる


抗体価の値だけではなく、

確定診断としては食物負荷試験が必要です。


余談になりますが、

先月、中性脂肪学会の

中性脂肪月間があり、

食物負荷試験のデメリットである

患者の負担が大きいことを解決すべく

脂肪酸による尿中バイオマーカーの探索のお話がありました。


近い将来は、食物アレルギーに対して

患者の負担が少ない、尿検査をするだけで

アレルゲン食品の症状、重症度や

将来的に食べれるようになるのかの判断が

出来るようになるかもしれません。


遅延型アレルギーは、

アレルゲンとされる食品を摂取後

数時間または数日経ってから

アレルギー症状が出現することがあります。


症状は多岐に渡り、

過敏性腸症候群や倦怠感、

メンタル不調、体調不良といった

症状の原因が「遅延型アレルギー」

あったということもあるようです。


遅延型フードアレルギー検査は、

IgG抗体を測定します。

この検査は現在、保険診療が

認めらてられていないため、

自費診療になってしまいます。


しかし、遅延型フードアレルギーは

知らないうちにゆっくりと全身で

炎症が進行し、さらに気づかずに

その食物を食べ続けることによって

慢性的な炎症となりさまざまな

不調の原因となることも事実です。


からだがダメージを受け続けることに

よって細胞やミトコンドリア機能の

低下を引き起こしていたんだということが分りました。



画像は、120種類の食品を

調べた中の一部です。

割と、普段よく食べるものがアレルゲン

とされる食品のことが多いとのことですが、

まさに、私は日常よく食べているもの

から反応が出てしまっていました。


私のアレルギーの傾向をみると、

乳製品や卵、エンドウ豆や大豆・銀杏など、

プロテインに使用されているような

「たんぱく質」が多かったと言うことです。


そこで、SIBOと繋がったことは

小腸粘膜を傷つけ、リーキーガットを引き起こしていたことです。


リーキーガットとは

「腸漏れ症候群」とも言われます。

小腸粘膜は通常網の目が

ギュっと締まっていますが、

つなぎ目のタイトジャンクションが弱くなり

隙間が広くなることで、未消化のたんぱく質

やグルテン・カゼインなどのアレルゲンが

入り込んでしまう状態です。


遅延型フードアレルギーの食品が多いほど、

リーキーガットが進んでいる可能性が高い

という一つの指標にもなります。


慢性的なリーキーガットが続くと、

今度はリーキーブレインと言って

「脳漏れ症候群」に繋がり

炎症の原因となる有害物質が

脳に入りやすくなることで

ココロの不調の原因にもなり得ます。


私は気づけば、

20年程SIBO症状で苦しんでいたので

私の胃腸は自称「胃腸繊細さん」

と呼ぶことにしていますが

必要な栄養素を補う前に

消化吸収アプローチがいかに大事か

ということを実感しています。


遅延型フードアレルギー検査は

反応の出ている食品を食べてはいけない

という指標ではなく、

リーキーガットの程度を調べて

消化管の状態を把握する

判断材料になったというところでは

検査を受けて良かったと思っています。


未消化のたんぱく質が多いという事実から、

たんぱく質を分解する胃酸の分泌も

少ないことが考えられ

現在は胃酸を補うための対策強化をしています。


  • 酢の物やレモン、大根おろしで消化のサポート

  • 食前にベタイン(HCI)のサプリを取り入れる

  • 子供をなるべく怒らないように (交感神経を優位にしない)

  • 30回以上しっかり噛み砕くことを意識して食べる


などです。


また、新たな食物アレルギーの

発生を防ぐため

以前は、朝食は決まって

パンとヨーグルトとコーヒーでしたが

なるべく食品をローテーションで

色んな食品を食べるようにしています。


こんな私ですが長年の体調不良は

簡単に回復することは難しく

長年、朝は苦手で手軽に準備できる

パンとヨーグルトの生活でしたので、

最初は朝から意気込んで

肉や魚を焼いたりしていましたが

段々と疲労感が増して

朝から作るのが苦痛になっていきました。


今は、無理に作ろうとせず、

無添加のふりかけや豆腐・納豆、

前日の汁物、

石井食品のミートボールや鶏そぼろなど

温めるだけ、かけるだけ、盛るだけを

上手く利用しながら、

ベストよりベターの気持ちで

炎症体質から脱出するための

体質改善に努めています。


消化管は、

口から肛門まで1本で繋がっています

お口の中の状態やよく噛むことから

すでに消化吸収は始まっています。


体調があまり良くない時ほど

消化のしやすいスープ状のものを

意識して摂るようになりました。

お出汁やエキス、コラーゲンなど

とても重宝しています。


胃腸繊細さんは、

ちょっとしたことがきっかけで

消化吸収が上手くいかなくなると思います。

水分さえも吸収が難しくなることも、、、

そんな時は、「ボーンブロススープ」

胃腸に負担をかけないようにダラダラ飲み

MCTオイルを足してエネルギー補給すると

私は血糖値も安定することをリブレで

実証済みです。


MCTオイルは、

体に中性脂肪として蓄えにくく

すぐにエネルギー源となります。


痩せている方への低アルブミンの改善や

筋力アップ、認知機能改善の

研究結果もあります。

試す価値はあるかもしれません。


先日、安藤先生の

Instagramで紹介されていた

「胃酸分泌チェック」

おうちで簡単にできる

「ビーツ尿テスト」を早速試して

現在の胃酸の分泌力を調べたいと思います。


皆さんも、ビーツを食べて

チェックしてみてください。


次回は、食物アレルギーのある息子と

栄養療法を取り入れての変化を

書きたいと思います。


最後まで読んで頂きありがとうございます。


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