「たんぱく質」の増やし方
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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

「たんぱく質」の増やし方


こんにちは。

分子栄養学アドバイザー、

心と体を整える栄養の専門家 

山下美穂子です。


今回のテーマは「たんぱく質」の

増やし方について!


分子栄養学に出会ったばかりの人は、

とにもかくにも「たんぱく質!」といった

感じで、体の中のたんぱく質量を

増やさないと!とお肉をたくさん食べて、

プロテインを飲んで、

消化不良でお腹を壊す、

という方がとても多いです…。


今回は、たんぱく質について詳しく

お伝えしたいと思います。


決して極端な高たんぱく食を

薦めているわけではない、という前提で

読んで頂ければと思います。


そもそもなぜたんぱく質が大事なのか?

・お肉はホルモン剤の影響が…

・お肉食べると下痢をする

・うどんやパスタの方が好き

・脂っこい肉は食べられない


いろんな理由でお肉などのたんぱく質を

あまり食べられない人も多いと思います。


では、たんぱく質は体ではどんな働きを

しているのでしょうか?


・筋肉、臓器、皮膚、骨、髪の毛の

 主要成分

・体の機能を調整するホルモン

・ウイルスをやっつけてくれる抗体

・酵素(代謝に必要不可欠)

・赤血球などの血液細胞

・栄養素を運ぶトラック

・食べたものを細かく分解してくれる

消化酵素


体を構成するほとんどがたんぱく質で

できている、と言っても過言ではありません。


栄養素を運んでくれるトラックの役割を

してくれるものもたんぱく質ですので、

いくらビタミンなどを摂っても、栄養素を

運ぶトラックが少ないと体では

使われにくい、ということになります。


これからの季節、インフルエンザワクチンを

打つ方も多いと思いますが、たんぱく質を

摂っていないと、当然抗体もたくさん

作れないわけで、効率が悪くなってしまいます。


こんな感じで、体の中のたんぱく質、

というのはとても重要な役割を

果たしてくれています。


たんぱく質が不足すると

下のリストは、

たんぱく質不足の人の特徴です。

みなさん当てはまる項目はありますか?


□肌にハリがない

□髪につやがない

□爪がもろい

□むくみやすい

□姿勢が悪くなった

□骨が折れやすい

□睡眠の質が悪い

□疲れやすい

□イライラしやすい

□落ち込みやすい

□風邪を引きやすい


当てはまる項目はありましたか?

お肌にはVC!骨にはカルシウム!

貧血には鉄!

と言われていますが、それらはたんぱく質が

あってこそ使うことが出きる栄養素です。


たんぱく質と腸内環境


お肉などのたんぱく質を食べて

・下痢

・ガス

・便秘


など、腸内環境が悪化する方は、

たんぱく質を消化するための消化酵素が

足りていない可能性があります。


この消化酵素もたんぱく質が材料で

できているので、


たんぱく質食べられない

   ↓

消化酵素できない

   ↓

たんぱく質消化できない

   ↓

消化できないから食べられない


こんな負のループに陥ってしまいます。


そんな方がプロテインを飲むと、

お腹がボコボコとガスっぽくなるなど、

腸内環境を悪化させる可能性があるので、

ボーンブロススープなど、アミノ酸の状態で

飲む方が腸への負担がないです。

そして、お肉などを食べる時には、

市販の消化酵素やクエン酸を一緒に

飲むなど、消化を助けてあげる必要があります!


動物性たんぱく質と植物性たんぱく質

画像:味の素ホームページより


カウンセリングでお話を伺う中で、

「たんぱく質たくさん食べています!」と

おっしゃる方には、納豆、枝豆、豆腐などで

満足されている方が意外に多いです。


たんぱく質は、胃酸などで消化されると

「アミノ酸」に分解されますが、

人間の体を構成するアミノ酸は20種類。

その中で、体で作り出せない

「必須アミノ酸」と呼ばれるものは9種類あります。


上の図は、たんぱく質の桶理論を

分かりやすく示した図です。

(味の素ホームページより)


桶の板、1枚1枚がアミノ酸の種類だとして、

小麦は、リジンが極端に少ないですよね。


たんぱく質が胃酸などで分解

  ↓

アミノ酸に

  ↓

アミノ酸をDNAの設計図通りに組み立てて

新たな(体で必要な)たんぱく質を作る。


この時、体できちんと使われるのは

一番低いリジンに合わせた量に…。

とても効率が悪い、というか、他のアミノ酸がもったいない!


たんぱく質のアミノ酸バランスって

すごく大事です。


この場合、リジンを多く含む食べ物である、

肉や魚、卵、豆腐などと一緒に

食べることで効率よく使うことができる、

ということになります。


うどんには卵一つ落とす、お刺身を付ける、

などいろんなたんぱく質を一緒に摂るといいですよ。


理想的なアミノ酸バランスの食べ物は「卵」です。


卵アレルギーでなければ、積極的に使いましょう!


たんぱく質のちょい足し

日々の食事でコツコツと、たんぱく質の

ちょいたしにおすすめの食材は、

・かつおぶし、粉ガツオ

・しらす干しやちりめんじゃこ

・卵


かつお節は高たんぱくな上に、鉄分などの

ミネラルも含まれるのでとてもおすすめです。

しらすはビタミンDも豊富で、これからの

寒くなる季節免疫を働かせるためにもおすすめです。


冷奴に!おにぎりに!おかずの上に!

何にでも簡単に追加できて、

子供にも大人気なのではないでしょうか?


卵はお味噌汁にそのまま入れても、

かき卵にしても!

いつものカレーに目玉焼き!

など、いろんな形で使いやすいです(*^^*)


ぜひ日々の食事にちょい足ししてみて下さいね!


補助食品に頼る、という選択

子育てで忙しいママさん、仕事が忙しくて

軽く済ませてしまう、

という方も多いと思います。

そんな方は、罪悪感などは持たずに

宅食や補助食品などに頼る!

という選択をして下さい!


宅食

最近は、高たんぱく低糖質にこだわった

宅配弁当のサービスなどが増えています!



こういったものを必要に応じて冷凍庫に

ストックしておくといいですね!

子供と過ごす時間や自分が楽しむ時間を

増やすことで、心に余裕が生まれますよね(*^^*)


補助食品

白ご飯に入れて炊くだけのこんなものもあります (*^^*)



なかなかお肉など食べてくれない、

と頭を悩ませているママさんにとっても、

ご飯と一緒に炊けるこの商品はおすすめです!


ゼラチンを使う

よくゼリーなどお菓子作りで使う「ゼラチン」


実は、これもたんぱく質です。


以下、森永乳業のWebサイトより引用

 

コラーゲンとゼラチン

ゼラチンは、動物の骨や皮に多く含まれる

コラーゲンというたんぱく質から

作られたものです。

コラーゲンの構造をみると、

らせん状の細長い分子が

3本より合わさって、

三重らせんのような形になっています。

このコラーゲン分子に熱をかけると、

3本の分子がはずれ、バラバラの状態に

なります。これをゼラチンと呼びます。


成分

ゼラチンの主成分は、コラーゲン由来の

たんぱく質で、全体の86%以上を

占めています。

それ以外は水分(約12%)、

灰分となっています。


ここまで


 

お肌にいい!と買ったコラーゲン粉末、

臭くて飲み辛くないですか?


ゼラチンはほぼ無味無臭なので、

全くストレスなく飲むことができます。

どんな風に使うの?と使い方が

気になると思うので、

実際に私が使っているゼラチンで使い方を

ご紹介しますね!


私が使っているのはコレ↓



 


これでなければ、ということではないので、

お好きなゼラチンを使ってみて下さい。


①タッパーに、ゼラチン1に対して水5を

 入れて冷蔵庫でふやかしておく。

②コーヒーや紅茶、緑茶、お味噌汁など、

 温かい物にスプーン1杯入れて飲む!


これだけです。


とっても簡単に、味が変わることもなく、

たんぱく補給ができますよ♪


お鍋の時や、うどんなどにも足して

あげることもできます!


ぜひ取り入れてみて下さいね!


プロテインは飲むべき?

これまで、たんぱく質のお話を

してきましたが、えっと、プロテインは?

と思われる方もいるかもしれません。


私自身、プロテインも飲みますし、

子供達にも飲ませることもあります。


でも、「皆さんプロテイン飲んでくださいー!」

と言えないのは、

やっぱりそれぞれ消化力が違うから。


これまでのたんぱく不足や消化力は

1カ月、2カ月で簡単に

取り戻せるものでもなく、

地道に積み上げていくものなのです…。


早く改善したい!と急いでしまって、

逆に体調を崩してしまう方も

とても多いので、よほど消化力に

自信のある方でなければ、

うすく溶いたプロテインをちびちびと

飲むことから始める、など工夫が必要です。



繰り返しますが、

飲んでいてお腹がボコボコと

ガスっぽくなるという方は、

プロテインではなく、

ボーンブロススープから始めることをお勧めします。


まとめ

いかがでしたか?

パン・パスタ・うどん・ラーメンなど、

手軽に摂れるもの、消化できるものは

一時のエネルギーにはなりますが、

体を作る栄養素はたんぱく質です。


今よりも少しずつでも増やしていく心がけが

強いからだを作ることにもなりますので、

簡単なことから取り入れてみて下さいね♪

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