補食のススメ~低血糖をケアする方法~②
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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

補食のススメ~低血糖をケアする方法~②


みなさまこんにちは!

分子栄養学アドバイザーの毛利有香です。


前回のブログに引き続き、自身が行ってきた

低血糖対策についてご紹介します。


分子栄養学というとサプリメントやプロテイ

ンでの栄養補給をはじめ、カンジダや重金属

の除去など、さまざまな対策がありますが、

低血糖対策を一番初めに実践すべきだと実感

しています。


私はそのことを知らず、一番初めにしたのが

たくさんのサプリメントとプロテインを飲む

こと。次にやったのがカンジダ対策。

そして重金属の除去でした。


どれも大切なことではありますが、常に低血

糖を起こしている身体では、栄養を入れても

吸収できない、カンジダを繰り返すなどして

結局のところ体調不良はよくならない可能性

もあります。


一番簡単にできることですが、一番大切なの

が低血糖対策と考えております。


私が分子栄養学アドバイザーとして活動する

目的は、誰もが簡単にできる健康法を見つけ

出し皆さまに知っていただくこと。

そしてそれを実践し、ご自身を養生できる人

を増やしていくことです。


お金があるなし、時間のあるなしも関係あり

ません。

ご本人に健康になりたいという意志さえあれ

ばできることをお伝えしていきます。


今回は補食のバリエーションと、生活習慣に

ついてお伝えさせていただきます。


お米の代用品を活用して楽しむ


小麦は血糖値を上げやすいため、ご飯に切り

替える方も多いでしょう。

ごはんばかりでは飽きてしまうという方は、

代用品を取り入れるのもよいですね。


じゃがいもやさつまいも、米粉、春雨、フ

ォーやビーフン、十割そば、グルテンフリ

ーパスタ(原料はとうもろこしや豆など)。


私は蒸したじゃがいもにレバーペーストを乗

せて食べることがありますが、とても美味し

く心も体も満たされます。ハーブやスパイス

で胃酸や胆汁を促すことも重要ですので、必

ずセットで食べてください。

低血糖さんは鉄欠乏の方も多いですので、補

食で鉄をとることを意識していただくことを

おすすめします。

鉄はそもそもとても吸収しずらい栄養素です

ので、一度にたくさん食べるよりもちょこち

ょこ食べた方が吸収しやすいです。


春雨やフォーはボーンブロススープの汁で食

べるととっても美味しくいただけます。

味付けは塩や醤油、お好みのオイルやハーブ

などで楽しんでください。

パクチーをたっぷりとのせて、アジアン風に

するのもいいですね。


麺類は全部を汁に入れてしまうと後で分食す

る際、水分を吸って美味しく食べられなくな

りますので、始めに小分けしてタッパーなど

で保存をし、その都度スープに麺を入れて召

し上がってください。

また麺類はつるつると噛まずに食べてしまう

と、あっという間に血糖値が上がってしまう

ことがあります。安心せずに、お米と同じよ

うによく噛んでゆっくりとお召し上がりくだ

さい。 


補食の王様 おにぎり


一膳分のごはんでは血糖値が一気に上がって

しまう方は分けて食べますが、その際にとて

も便利なのがおにぎり

手軽に食べられ、具材によってはさまざまな

栄養素がとれる優れものです。

ある程度のご自身に合ったグラム数を把握し

ておくといいですね。

私の低血糖対策として一番初めに行ったのが

ミニおにぎり(20g)でした。


おにぎりのアレンジ


薬膳を取り入れたおにぎりレシピをご紹介し

ます。

これはインスタライブで紹介したものですが

、反応がよかったものです。

ピラフとして食べてももちろん良いのですが

、お米が食べにくい夏場は、ミニおにぎりに

して少し冷たくしておくと食べやすくなりま

す。


今が旬のトウモロコシをたっぷりと使ってい

ますので、SIBOの方はお腹と相談しながら食

べてください。

ちなみに私はSIBO傾向ですが、トウモロコシ

は食べ過ぎなければさほど影響が出ませんで

した。


薬膳でトウモロコシは

  • 体力をつけ精神を安定させる

  • 利尿作用がある

  • 食欲不振の解消

  • むくみの改善

をするといわれています。


ピラフおにぎり

「材料」

お米 1合

とうもろこし 1/2本分※ヒゲ、軸も使用

水 通常お米を炊く分量

シーフードミックス 適量

赤パプリカ 適量(みじん切り)

天然塩 小匙1/2

オイル 大匙1(オリーブオイル、

ココナッツオイル、ギー、バターなど)

昆布 出汁用3㎝角

ローリエ 一枚

バジル 少々

黒コショウ お好みで


「作り方」

とうもろこしのヒゲは細かく刻んで使う。

実を軸から包丁で切り離す。軸はそのまま炊

飯器へ入れる。全ての材料を炊飯器に入れて

炊く。


炊けたらとうもろこしの軸、昆布、ローリエ

を取り出ししゃもじで混ぜる。

仕上げにパセリをたっぷりと加えて完成。



その他、簡単で腹持ちの良いおにぎりをご紹

介します。


薬膳おにぎり

「材料と作り方」

ごはん、干し椎茸、鶏肉、生姜、醤油で炊き

込みご飯をつくり、ごま油少々と水でもどし

ておいたクコの実を加える

※クコの実は疲れ目の方におすすめ


ピクルスおにぎり

「材料と作り方」

ごはん、らっきょう漬けやキュウリのピクル

ス(細かく刻む)、グリルチキン(小さく切

る)

以上を混ぜるだけ

※食欲のない夏にもさっぱりと食べられます

。大人向け


肉みそおにぎり

「材料と作り方」

お好みのミンチ肉、生姜、みりん、赤味噌、

ネギを炒め煮にして肉みそをつくる。(仕上

げにたっぷりのすりごま)ごはんと混ぜる、

またはごはんで包む

※肉みそをつくる時に粉末レバーを加えて鉄

up


血糖値の安定に必須の生活習慣


食事でのコントロールは大切ですが、それだ

けでは不十分です。


副腎から分泌されるホルモンのカテコラミン

(アドレナリン、ノルアドレナリンアドレナ

リン)やコルチゾールには血糖を上げる作用

があります。


睡眠不足であればコルチゾールを無駄使いし

、カフェインをとればアドレナリンが分泌さ

れる。それが副腎を疲れさせてしまい、血糖

コントロールがしづらくなります。

質の良い睡眠をとり、珈琲を飲まなくても元

気に動ける体づくりを心がける必要がありま

す。


低血糖さんは胃腸が弱く、睡眠の質も悪いた

めに朝食が食べられない方が多いようです。

しかし朝食を抜くと一日中、胃腸の働きが悪

くなること、昼食や夕食後にインスリンが過

剰分泌されることがわかっているそうです。


朝ご飯をしっかりと食べられるようにするに

は、寝る前の低血糖対策は必要ですし、寝る

2時間前に入浴して入眠しやすくなる体温に

しておくこと、ブルーライトは成長ホルモン

の分泌を低下させ、睡眠の質を落とすために

PCやスマホも2時間前には画面を見ないとい

う配慮が必要になってくるでしょう。


そしてとても重要なのが、運動して筋肉をつ

けることです。

筋肉にはグリコーゲン(糖の一種)が貯蔵さ

れており、必要に応じて使われているからで

す。

筋肉が少ない人は、糖を貯蔵する量も少なく

なります。


また食後に高血糖になってしまう方は、食事

の前後に運動を取り入れることで血糖値をコ

ントロールすることができます。

運動により筋肉にブドウ糖が取り込まれ、血

糖値が下がりやすくなるからです。


私は糖尿家系で脂肪肝があり、血糖値が上が

りやすい体質なので運動は必須となります。

いろいろ試してみましたが、よく挙げられる

スクワットや階段の昇降運動などは全く効果

がありませんでした。

HIIT(高強度インターバルトレーニング

は5分間すれば効果がありましたが、少し

でもやりすぎると今度は下がりすぎてしまい

、調整が難しかったです。


プライオメトリクス(連続したジャンプ)

、簡単で食後もHIITほど負担がなく、気

軽に血糖値をコントロールできるので、とても

便利です。


難しいことは何もなく、ただジャンプをし続

けるだけです。

注意したいのは、ジャンプというとつま先だ

けでピョンピョンとする方がいらっしゃいま

すが、これでは全く意味がありません。

かかとまでしっかりと床に落とすことが重要

です。

私は大体、1分程度で血糖値の上昇を抑える

ことができます。

ジャンプとはいえど、意外と疲れます。


そして王道の早歩きも効果的ですね。

運動も合う合わないがあるでしょうから、楽

しみながらご自分に合ったものを探してみて

ください。


いずれにしても、リブレセンサーでの測定が

わかりやすいので、なにかしら不調のある方

は、試してみることをおすすめします。


今回、数か月ぶりにリブレセンサーをつけて

測定してみましたが、想像以上に血糖コント

ロールがよくなっていて驚きました。

歯医者さんにも「顎関節症が治りましたね」

と言われてほっとしています。


細やかな補食、睡眠の質を上げる工夫、日常

の過ごし方など毎日の小さな積み重ねがいか

に大切かを実感することができました。


まだまだ改善点はあるためこれからも低血糖

対策は続けていきますし、これは自分を大切

にするための一生のケアだと考えています。


血糖値のコントロールで、あなたやご家族の

心身のケアにお役立ちできましたら幸いです。


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