『お腹がパンパンだった私のSIBO対策』
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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

『お腹がパンパンだった私のSIBO対策』

みなさんお久しぶりです!

11月になり、いよいよ冬本番!

と構えていたところですが、

なんだかまだ温かい日も多く、

拍子抜けしてしまいますよね。


日中と朝夕の寒暖差も大きいですが、

体調を崩していないでしょうか?


私はここ数日鼻水が止まらず、

必死でビタミンCを摂っています...!


ガスっ腹になってない?


おならやゲップが止まらない...

みなさんはそんな「ガスっ腹」

になることはありませんか?


私は物心ついた頃から

お腹のガスに悩まされてきました。


「お腹の状態が悪いのなら

腸活をしなきゃ!!」

そう思った私は

一人暮らしを始めたのを機に

腸に良いとされる食材を

片っ端から買いあさりました。


* 毎朝豆乳を飲む

* 毎食ぬか漬けやキムチなどの発酵食品

* デザートにたっぷりのヨーグルト


その頃の食事を一見すると

そこまで悪くなさそうですよね。


しかしこれを毎日続けた結果...

お腹の膨満感がひどく悪化!

食事が食べられないほど

お腹がパンパンになり

妊娘さんのように膨れ上がりました。


分子栄養学を勉強されている方なら

当時の私の勘違いがお分かりですよね。


私がしていた腸活は

大腸にアプローチするもの。

しかし私のガスっ腹は

小腸に問題があったのです!


私の小腸で起こっていたことは

ずばり「SIBO(小腸内細菌異常増殖症)」

本来細菌が多くいるのは大腸なのですが、

この症状は文字通り

小腸内に細菌が異常に増殖して

しまっている状態です。


いくら大腸の状態が良くなっても

その前段階の小腸が問題を起こしていれば

まったく意味がありませんし、

かえって逆効果をもたらすこともあります。


まず小腸って?


小腸は体内で最も細長い臓器です。

その長さは身長の約3.5倍。

身長160mmの私の小腸はなんと約5.6m。

そんな小腸が体内に収納されていると

思うとすごいことですよね。


小腸の働きは食べ物の消化分解と栄養の吸収。

粘膜に細かく生えている柔毛のおかげで

栄養分を効率的に吸収出来るように

なっています。


そんな小腸の働きが鈍ると

どのようなことが起こるでしょうか?


食べ物から栄養を十分に

吸収できないことで

エネルギーを作り出すことができず、

細胞の働きが悪くなり、

体全身へと影響を及ぼします。


どれだけ食事に気を使っていても

小腸の状態が悪ければ、

意味がなくなってしまうのです。


SIBOってなあに?


前述したとおり、

SIBOとは本来少ないはずの

小腸の細菌が異常に増殖している状態のこと。

増えすぎた細菌は食べ物を餌に発酵し

その過程で沢山のガスを発生させます。


ビールやパンを作ると

発酵でガスが発生しますよね。

それと同じことが小腸内でも

起こっているのです。


さらに増殖した細菌は

私達が食べた物の栄養を

横取りしてしまうため、

"食べているのに栄養不足"

という状態が起こってしまうのです。


こうなると腹部膨満感だけでなく

肌荒れ、疲労感、不眠、

メンタル不調など様々な不調を

引き起こします。


またSIBO症状が長引くと

小腸の粘膜がダメージを受け、

穴が開いたような状態になり、

本来は出てはいけないウイルスや菌、

たんぱく質などが血中に流れ出して

体内を循環するようになってしまいます。


それが「リーキーガット症候群」です。

これにより体が必要以上に抗体を

作ってしまうことで


自己免疫疾患を起こし、

関節リウマチや甲状腺炎までも

引き起こしてしまうのです。


単にお腹のガスと

軽視してしまいがちですが、

体の不調の元を辿っていくと

実はSIBOが原因だった!

ということも起こり得るのです。


SIBOの原因って?


ではSIBOの原因には

どんなものがあるでしょうか?


SIBOの原因は様々ですが、

主に以下のものが挙げられます。


  1. ストレスによる小腸の動きの悪化

  2. 炭水化物の消化不良

  3. 抗生物質や胃酸抑制剤の乱用


ストレス過多の人は

交感神経が優位になっている状態です。

この状態では小腸の動きが抑制され

SIBO症状を悪化させます。

またストレス状態では

免疫力も下がるので、

過剰な細菌と戦う力も弱まるのです。


そして炭水化物の中でも

小腸で吸収しにくいものがあります。

吸収されずに残った糖質は

細菌のエサになり、細菌を増大させます。


以外にも盲点なのが、

必要以上の抗生物質や胃薬の服用です。


抗生剤を服用し続けると

大切な善玉菌まで殺してしまい、

腸内細菌叢のバランスが崩れてしまいます。

胃酸抑制剤の飲みすぎは消化力を低下させ、

未消化物質が小腸内に停滞してしまいます。

これらもSIBOの原因になりうるのです。


アーユルヴェーダでみるSIBO体質


物心ついた時から

SIBO症状があった私ですが、

学生のときにはストレスなど

感じていませんでしたし、

炭水化物の摂りすぎや

薬の服用もしていませんでした。


実際に同じ環境下でも

SIBOになりやすい人と

そうでない人がいると感じています。


そこで体質に重きを置く

アーユルヴェーダの観点から

SIBOについて考えてみます。


アーユルヴェーダでは

大きく分けて3つの体質がありますが、

その中で腹部膨満感を抱えやすいのは

ヴァータ体質だと言われています。


ヴァータ体質の特徴として

痩せ型、乾燥肌、冷え症、

便秘がち、眠りが浅いなどがあります。

(以前の私は全て当てはまっていました。)


ヴァータはもともと

「軽い、冷たい、乾燥、不安定」

というエネルギーの性質を持っています。


これらの性質を多く持っている

ヴァータ体質の人たちは

外的要因によってこれらの性質が増えると

体調が悪化します。


つまり

乾燥しているものや

冷たいものを食べること、

不安定な精神状態で食事をすること、

痩せること(軽くなること)

体が冷えることによって

お腹のガス溜まりも悪化します。


小麦や豆類を食べると

ガスっ腹になる人が多いですが、

これらはアーユルヴェーダ的には

乾燥している食材であるため、

同じく乾燥の性質が強いヴァータ体質の人は

食べすぎ注意な食材です。


そしてヴァータ的な症状が強い時の対処法は

反対の性質のものを摂ること。


良質な油や体を温める食材を

安定した精神状態で食べることを

意識してみてくださいね。


SIBO改善法


さて、ここからは

話を戻して現代医学の観点から

SIBOを改善する方法を紹介します。


SIBOを改善するポイントは

  1. 適度な胃酸

  2. 低FODMAP食

  3. 胆汁の分泌を良くする


の3つです。

これから私が行ったことも併せて

お伝えしていきます!


1.適度な胃酸

胃酸が減少することで

小腸の細菌を殺すことができなくなるため、

長期的な胃酸抑制剤の服用はNGです。


実は胸焼けで悩む人の中には

胃酸不足によるSIBO症状で

ガスが胃酸と共に逆流してきて

胸焼けが起こるというケースもあります。


胸焼け=胃酸過多というわけではないため

安易に胃酸抑制剤を長期服用せず、

胃腸の状態と照らし合わせて

服用していくことがおすすめです!


消化力が弱く、胃酸が少ないかも...

という人は

食事に酸味を取り入れてみましょう。


酢、梅干し、レモンなどは

胃酸と同じように働き

食べ物を溶かして

消化をサポートしてくれます。


ただ胃が弱っている時は

刺激となる場合もあるので、

様子を見ながら取り入れてみてくださいね。


面倒くさがり屋な私は

料理に取り入れるというよりも

酢やレモン汁を水で薄めて飲むことを

日々取り入れていました!


実感としては食欲がアップし、

食後の胃もたれ感が少なくなりました!


2.高FODMAP食を避ける

先ほど炭水化物の未消化物が

細菌たちのエサになる

というお話をしました。


高FODMAPとは

細菌たちが大好物の食材です。


具体的には

  • 小麦製品

  • 乳製品

  • 発酵食品

  • 豆類

  • にんにく、玉ねぎなど

があります。

 

どの食材が反応しやすいかは

人それぞれですが、

私は小麦製品を食べると

お腹が張る感覚があったので、

できるだけ控えるようにしました。


とはいえパンやケーキは大好きなので

ご褒美としてしばしば食べていますが...(汗)


私が良かれと思って食べていた

ぬか漬けやキムチなどの発酵食品は

腸内細菌を増大させてしまっていたんですね。


そして反対に小腸に負担をかけず

ガスを発生させにくい低FODMAPの

代表例は「お米」。

主食を基本三食お米に変えるだけで

効果はバツグンです!


3.胆汁の分泌を良くする

胆汁酸は「腸管の石鹸」とも言われ、

腸内で増えすぎた細菌を

キレイにしてくれる働きがあります。


胆汁酸はひと通り任務を終えると

5%は便として排出されますが、

あとの95%は再び肝臓に戻り

リサイクルされています。


何度も使い回された胆汁酸は

機能が下がってしまうため、

古い胆汁酸の排出を促すことが大切です。


私は胆汁酸の排出を促す効果のある

杜仲茶を毎日飲むようにしています!


他にもキノコや海藻類なども効果的ですが、

個人的に簡単に続けられるのは

杜仲茶かなと感じています。


そして今は、、、


胃酸の状態や、低FODMAP、胆汁酸を

意識するようになって

ガスっ腹がだいぶ解消されました!


今でもお腹がゴロゴロすることは

あるのですが、

「アレを食べたのが原因かな?」

「杜仲茶飲まなきゃ!」

と原因と対策が分かることで

以前のように悩まされることが

無くなりました。


とはいえ体質的にお腹が張りやすいため

油断せず、コツコツSIBO対策を

していこうと思います!


終わりに...


長くなってしまいましたが

今回はSIBOについてお話しさせて

いただきました。


「たかがガスっ腹、

されどガスっ腹』です!


お腹の膨満感に悩む人が

少しでも減ることを祈っています!


Instagramでは

私と同じく虚弱体質な方のための

食事ケアを投稿しています♪


私かも!と思った人は

ぜひご覧になっていただけると

嬉しいです。


Instagram : @ayur__comomo


本日も最後までお読みいただき

ありがとうございました!


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