腸活『シンバイオティクス』
top of page

オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

腸活『シンバイオティクス』

こんにちは

分子栄養学アドバイザーの平田です。


前回の腸活のお話では

腸の7大機能

腸活の為には多様は種類の菌を

ローテーションで摂ろう!

とお伝えしました。


7大機能についてもう一度簡単に

復習しておきましょう。


7大機能とは..

・合成

・消化

・吸収

・排泄

・解毒

・浄血

・免疫

でしたね。


それぞれ簡単に説明すると。


【合成】


ビタミンをはじめ消化や代謝酵素など

身体に必要な沢山のものを作る役割を担っています


【消化】


口→食道→胃→小腸→大腸の順に

消化管が繋がっていて、口から入ったものを

消化吸収してくれます。


【吸収】


小腸から吸収され

それぞれのビタミンや、三大栄養素を

身体に不必要なものを自動で振り分け

ながら必要なものだけ吸収できるようにしてくれています。


【排泄】


うんちの成分は70~80%が水分

残りは3/1は腸内細菌、腸壁細胞、

食べかすとして大概に排出。

老廃物の75%を排出し、これは解毒にもつながります。


【解毒】


余計な毒素を

腸上皮細胞がブロックし、

腸内フローラが、有毒物質を減らしてくれます。

下痢は緊急解毒機能ですね。


【浄血】


小腸で栄養吸収したのち

それを血液で身体の隅々まで送ったあと

いらないものを回収してきてもらい

おしっことうんちで排泄されます。


【免疫】


腸の組織の中にパイエル板というものがあり

それが免疫機能を司っています。


前回のブログではもう少し詳しく書いてるので

まだ読んでない方はそちらを読んでみてくださいね。


長くなりましたが


腸を整えることの大切さをぜひ知ってほしいと

言う気持ちで改めて書かせていただきました。


この大切な腸を整える為の腸活について

ここからまた少しお話ししていきたいと思います。


前回お話しした腸活は色んな菌を

ローテーションでたくさん摂る!でした。


これは『プロバイオティクス』

といって、外から菌を取り込む腸活です。


実は

『外から取り込む菌はほとんど定着しない。』

と言われています。


ただし。


通過する過程で作用してくれるので

意味がないという事はありません。

なので、定期的に色々な種類の菌を

摂る事をお勧めしているのです。


では、

『菌の多様性を増やす』と言うところで

腸内に住むいい菌を増やしていくには

どうすればいいか。



それは

腸内細菌の好む餌を与えてあげればいい。

これを一般的に『プレバイオティクス』と言います。


じゃあ腸内細菌は何が餌になるのか?


それは..

・食物繊維

・オリゴ糖

・レジスタンドスターチ

です。


食物繊維は

不溶性と水溶性があり

餌になるのは基本的には水溶性食物繊維です。


原則として水溶性食物繊維の摂取量が

不溶性の食物繊維に対して

少なくなりやすいので、水溶性食物繊維を

意識して摂る事が大切になっていきます。



水溶性食物繊維は

おくらや納豆、ごぼうやもち麦などです。


調べると他にもたくさん出てくるので

調べてみてくださいね。



水溶性食物繊維を意識した食事が

腸内細菌の餌が増え、結果として

腸内細菌が増え腸内細菌の

多様性の増加に繋がります。


ただ、一つだけ注意!

水溶性食物繊維は

SIBO傾向の方にはネガティブに働く事がある

という事です。


それは何かというと

SIBOとは『小腸内過剰増殖症』と言って、

小腸内に細菌が異常繁殖して

発酵しすぎている状態です。


症状としては

・ガス(おなら)やゲップが多い

・お腹の張り

・腹痛

・下痢や便秘

などがあります。


水溶性食物繊維を摂る事で発酵が

進む事があります。それはお腹の環境を

さらに悪化することに繋がりかねません。

なので、


ご自身のお身体の様子を見ながら

進める事が大切です。

お腹の痛みがひどいや、不安な方はまずは

病院を受診してみてくださいね。


ちなみに、不溶性食物繊維については

便の量が少ない便秘傾向の方は、

不溶性食物繊維が便の傘を増やす

働きがあるので便秘改善にはオススメです。


これはSIBO傾向の方も、不溶性食物繊維は

発酵しずらいので、摂取量が少ない人は

少し増やす意識をしていきましょう。


またオリゴ糖に関しては

様々な食材にも入ってますが


大豆などの豆類・たまねぎ・ ねぎ・ごぼう・

にんにく・アスパラガス・ブロッコリー・

カリフラワー・アボカド・バナナなどに多く含まれています。


もう少し細かくお話をすると

オリゴ糖を使って増やすなら


乳酸菌はトータルの栄養バランスも

関与してくる為、ちょっと増やしにくい

側面があるので、ビフィズス菌や酪酸菌を

まずは狙うのがオススメ。


ビフィズス菌に対してはラクチュロース、

酪酸菌はケストースが増えやすい

なんて試験管試験での結果があります。


これも本当に個人差があります。

自分のお腹の張り具合、ガス感など

様子を見ながら合う物を探してみてください!


ただ、一つ

オリゴ糖で気をつけたいのは


液体のものは余計な甘味や糖分が

入っていることがあるので、可能なら

インターネットなどで粉末のものを選んで買うようにしましょう!


最後にレジスタンドスターチとは何か

軟消化性でんぷんの事で

でんぷんが消化されにくくなったものです。


食物繊維と同じ働きがあり

大腸の前半では不溶性、大腸の後半では

水溶性の食物繊維として働く。


でんぷんを冷やすことで、

レジスタントスターチ変化します。

ご飯の炊飯直後は大体3%が難消化性

冷やすと12%が難消化性になる

と言われてたりもします。


その他にもジャガイモやさつまいも、

とうもろこしなども冷やすと

レジスタントスターチの多い食材となります。


また調理せずに多い食材で言うと、

ごぼうや、山芋、バナナなどが挙げられます。


このレジスタンとスターチは再加熱しても

ほぼ戻らない。など、

レジスタントスターチは今、論文が盛んに

なっていて、今後わかる事が増えてきそうです。


日本人の多くは食物繊維不足だと

言われています。

ご自分の身体に耳を傾けながら、

体に必要な食物繊維量を増やしていきましょう!


今回は『プレバイオティクス』をお伝えしました。

前回お伝えした

『プロバイオティクス』と


今回お伝えした

『プレバイオティクス』


この2つを実行する事を『シンバイオティクス』

と言います。


必ずシンバイオティクスしなければならない。

と言う事はありません。

それぞれに腸内の環境に対してのアプローチが

違うんだなと言う事を少し理解してもらえれば嬉しいです。


まずはご自身でやりやすいやり方、

ご自身に合ったやり方を見つけてみてください。



最後までお読みいただきありがとうございました。



bottom of page