『腸活』
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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

『腸活』

皆さんこんにちは。

分子栄養学アドバイザーの平田です。


今回はよく聞く『腸活』

についてお話ししていきたいと思います。


腸活ってよく聞くし

なんとなく大事な気がする

実際やってる。


などなど

様々な方がいると思います。


聞くと

『ヨーグルト食べてます。』

『なんとなく菌を入れてれば腸活』


なんて方が多いようにも感じます。


これは間違ってはいません。


ですが


正しいかって言われるとそういうわけでもない。


そこで今日は腸活、また消化器官について

少しお話ししていきたいと思います。


これを読む事で腸についての理解、

腸活のやり方が少しでも理解できて

セルフケアに結びつけばと思います。


腸とは

大きくくくると小腸と大腸からできています。


小腸

十二指腸、空腸、回腸からなる。

消化と吸収を90%以上を担っている。

また免疫機能の70%に関与。

幸せホルモンセロトニンの90%が作られる。

エネルギー源はグルタミン。

(これはタンパク質が大元に栄養素です。)

空腹時は筋肉中から吸収するようにできている。


大腸については

水分の吸収と便の形成が主な役割。

エネルギー源は酪酸菌。

食物繊維をエネルギーに腸内細菌が分解、

発酵して作り出す。


事が主な腸の基礎的な知識です。

もう少し

腸の役割を7つに分けてお話しすると


腸の役割として


・合成

・消化

・吸収

・排泄

・解毒

・浄血

・免疫


というものがあります。


腸の役割の

【合成】

・酵素合成機能

消化酵素、代謝酵素

酵素は消化はもちろん、呼吸や筋活動に

関与するなど生命活動に関与します。


・ビタミン合成

腸内フローラ(細菌)が

ビタミンを合成(主にビタミンB郡)

腸内で合成されるこれらのビタミンは


糖質脂質、タンパク質の分解、

精神安定、細胞代謝、免疫向上、

タンパク合成、核酸合成、美肌、美髪、

貧血予防、骨の代謝などに関与しています。


・ホルモン合成

インスリン、アドレナリン、セロトニン、セクレチん、

コレシストキニン、消化に関わるホルモン、

幸せホルモンセロトニン90%を

腸内細菌と協力して腸内で作り出しています。


【消化】

口→食道→胃→小腸→大腸の順に

消化管が繋がっていて、口から入ったものを

消化吸収してくれます。


炭水化物→ブドウ糖

タンパク質→アミノ酸

脂質→脂肪酸グリセロール

に分解していきます。


【吸収】

小腸から吸収され

それぞれのビタミンや、三大栄養素の

入り口(吸収経路)が分かれていて

自動で振り分けてくれています。


そして、

いらないものは入らないように働いてくれています。


ただし。

リーキーガットと言われる腸粘膜に穴が空いた

状態になってしまうと、未消化のものや、

有害物質が体内に入ってきてしまいます。


【排泄】

うんちの成分は70?80%が水分

残りは3/1は腸内細菌、腸壁細胞、

食べかすでそれぞれ構成されています。


食物繊維をとって短鎖脂肪酸を出す事で、

腸の蠕動運動を活性化


ここで言う短鎖脂肪酸とは


酢酸、プロピオン酸、酪酸

の事で、

肥満防止、アレルギー改善、セロトニン分泌、

超バリア機能、水素発生、

活性酸素抑制、腸管エネルギー

の役割を担ってくれます。


【解毒】

解毒の鍵となるのは肝臓。

ですが、その前に余計な毒素を

腸上皮細胞がブロックしてくれています。

腸内フローラが、有毒物質を減らしてくれます。


下痢も解毒の一種で

人間は目(見た目)、鼻(匂い)、口(味覚)

で食べ物の状態を把握し、毒物ではない事を

見分ける事ができます。


ですが、その役割をすり抜けて入ってきた

有害なものは、腸の門番が感知し

下痢として排出(解毒)してくれます。


【浄血】

小腸で栄養吸収したのち

門脈という場所をを通り肝臓で解毒

肝静脈から心臓に輸送

全身に毛細血管を通り隅々まで栄養を配布。


そして

老廃物を持ち帰りそれを

肝臓・腎臓で処理・解毒

おしっことうんちで排泄されます。


【免疫】

腸の組織の中にパイエル板というものがあり

免疫機能を司っています。

実は毎日がん細胞は体内で3~5千できていて、

これらも免疫細胞が機能しブロックしてくれているのです。


さて、

ここまでが基礎的な腸の知識でした。

なんとなく

腸活、腸の機能の重要性が伝わりましたか??


腸は

必要なものを吸収して合成。

いらないものは振り分けて排出してくれる

優秀な器官なのです。


じゃあここで

腸の機能を健康に保つ為に何が大事なのか。

最初の話に戻ります。


ヨーグルトを食べる!


確かに間違ってはいないと思います。


ですが、注意したいのは

腸粘膜を荒らす(リーキーガットなど)原因と、

腸粘膜の回復に必要なものは何かです。


腸粘膜を荒らすものとして

乳製品、小麦、砂糖、人工、

化学調味料などがあげられます。


ヨーグルトだと

確かに乳酸菌などは取れるけど

乳製品や、砂糖など腸を荒らす可能性があるものも含まれます。


そしてもう一つ

腸内細菌についてです。

腸内細菌で大事なのは『多様性』

言われています。


簡単にいうと

色んな菌がいた方がいいよーって事です。


なので

1種類の菌を沢山ドカンと取るのではなく

色んな菌をローテーションしながら取るのが

良いと言われています。


なので

ヨーグルトは間違ってない

でも、より体にいいものを選ぶとしたら

豆乳の無糖ヨーグルトなど

腸を荒らすものをなるべく減らす


毎日同じ菌ではなくて様々な菌をローテーションする

事が大切です。


とはいえ、

毎日菌をローテーションするのも難しいので

この辺りは可能な範囲で取り組んでみてください。


サプリなどでも今は様々なものがあるので

取り入れるのも一つの手ではあります。


ですが!


自律神経を整え

消化力をあげる


そして、


減らせる不要なものを減らす

添加物の少ない調味料に変える

など

事から取り組むといいと思います。


少しでも皆さんの健康の役に立てたら嬉しいです。


最後まで読んで頂きありがとうございました。


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