top of page

オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

『腸の炎症』

こんにちは。

分子栄養学アドバイザーの平田です。


前回、腸の機能と腸活の方法について

触れていきました。


まだ読んでない方は

前回、前々回のブログを読んでみてくださいね!


前回までを簡単に復習すると


腸活には

菌を直接入れる『プロバイオティクス』

菌の餌を与える事で元々持っている菌を増やす

『プレバイオティクス』


その2つを行う『シンバイオティクス』

があるとお伝えしました。


そして

少しだけ追加で補足すると

腸活をする上で

『ポストバイオティクス』や、

『バイオジェニックス』

という言葉にも遭遇します。


ちょっと似ていて、

同じもののように扱われる事もありますが、

厳密に言うと間違いで


厳密には

バイオジェニックスの中に

ポストバイオティクスが含まれます。


ポストバイオティクス

=菌が作る物質。

サプリとかに含まれることがある

「乳酸菌生産物質」などは

ポストバイオティクスにあたります。

短鎖脂肪酸も該当します。


バイオジェニックス

=ポストバイオティクスのほかに

フラボノイドやオメガ3なども該当します。

定義が「腸内フローラを介することなく、

直接生体に作用し、免疫賦活、

コレステロール低下作用、血圧降下作用、

整腸作用、抗腫瘍効果、抗血栓、造血作用などの

生体調節、生体防御、疾病予防・回復、

老化制御などに働く成分」という事なので

かなり多くの物質が含まれます。


少し難しい話になってしまいましたが

腸活の話で簡単にまとめると


プロバイオティクス→菌そのもの

プレバイオティクス→菌の餌

シンバイオティクス→菌そのものと、餌

ポストバイオティクス→菌が作る物質


これらを使って

腸内環境の多様性を上げていく事ができます。


そして

前回のブログの中で少し触れましたが、

腸の炎症がある場合、プレバイオティクスが

ネガティブな結果を起こす事もあるとお伝えしました。


ではそんな方はどうすれば良いのか。

少しお話ししていきたいと思います。


個人的に腹部痛でよく耳にするのが


IBS(超過敏性症候群)

FD(機能性ディスペプシア)


凄く簡単に説明すると

FDは主に上部消化管異常

(胃の不快感など)

IBSは主に下部消化管異常

(基質的な異常がないのに続く腹部痛)


そしてもう一つ

SIBO(小腸内細菌異常増殖症)


これはまだあまり病院でも

認知されていない事が多い症状で、

小腸内の過剰な発酵が原因で腹部痛を起こす。

と言われています。


IBSの患者さんの中で約8割近くの人が

SIBOを合併しているというレポートもあるようです。


最後に

腸内環境を改善していく上で

頭に入れておきたいのは、

IBSや高タンパク食、小麦過多などを引き金に、

リーキーガット症候群(腸漏れ)も引き起こします。


リーキーガット症候群は腸粘膜に穴が開き、

未消化の物質やアレルギーとなりうる物質が

体内に漏れ出し、様々な不調を引き起こす

原因にもなります。


ここから、

慢性的な腹痛で悩んでた方の実際の事例と共に

少し経過をお伝えしていきます。


今回は

若い女性のクライアントさんで

元々便秘症状があり、

慢性的な腹痛で悩んでいました。


酸化マグネシウムを摂ってみたが

うまく排便のリズムが整わなかった。

とると下痢をしてしまう。


消化酵素をとってみても

なんとなくいい気はする程度で

大きな変化は感じられなかった。


ボーンブロスでタンパクの吸収を助けつつ

腸粘膜の修復も狙うが

それだけではうまくいかず。

色々試してみたけどうまくいかない。


という事で、

提携の病院の先生と相談しながら進めました。


一般的に

慢性的な炎症がある場合

酸化マグネシウムを入れると

下痢症状を起こすことがあります。


なので、酸化マグネシウムは

控えてもらいました。


ピルの服用もありました

(ピルも消化機能の低下や、栄養の吸収阻害の原因ともなります。)


ですが、周期の安定、生理痛の軽減には

役に立つのでここには触れずに進めています。


辞める事を検討したい場合は念のため、

かかりつけの先生に相談してみてから

検討してみてください。


今回は

おそらくIBSやSIBOがあるという所から


・グルテン、カゼイン、卵を一旦抜く

・発酵しずらい食品(低FOODマップ食)を意識

・消化を助けるための食前のお酢などの摂取


腸を温める、消化機能を上げる漢方を

処方して頂き2週間様子を見ました。


ですが、

なんとなく良くなっている気はするものの

明確な変化は感じていないようでした。


そこからはビタミンDを足して

様子を見てもらいました。


すると、

本人の表情の変化

本人の体感も少し変わってきているそうで

朝の気持ち悪さや、腹部痛が減っているそうです。


朝の気持ち悪さは消化力が落ちている

可能性の指標にもなります。


クリスマスには控えていた

小麦製品なども食べましたが、

以前より腹部痛の大きさや、期間も短くなり

回復が早くなっているようでした。


身体に悪いからやめる

という選択肢を取る事は大切です。


ですが、

ストレスない範囲で、全てを断つというよりは

自分の身体に耳を傾けながら

ご自身の体調、摂取量、頻度を調整しながら

自分の身体の調子が良くなる方向に

持っていくという考え方も必要だと思います。


では

自分の身体を整える上で

同じ事をすれば良くなるか?


それは一概に『はい』とは言えません。

が可能性はあります。

ですが、個体差があります。

みんなそれぞれ違います。


自身でやれる事を、自分の身体に合う事を

是非見つけていただきたいと思います。


なので最後に

今回の流れの中での考え方を

少しまとめていきます


今回の流れは簡単に言うと

腸にダメージを与えるものを減らす

腸粘膜を修復させる

です。


①の中で

今回病院では

腸の蠕動運動を促進し、消化を促す

漢方を処方して頂きました。


そして、

小麦や乳製品、タンパクなどの

腸粘膜を刺激しやすいものを減らす


これで

腸にかかる負担を減らし様子を見ました。

人間には元々自己治癒能力が備わっています。


身体にかかるダメージを減らすだけでも、

改善に向かう方は沢山います。


腸の負担を減らす為に

消化力を上げる事も大切で

・食前に酢を取る

・よく噛む

・消化酵素を取る

などもご自身でできる事しては有効です。


ですが

今回のクライアントさんは

大きな変化が見られませんでした。


そこで原因として考えられたのは


『自己治癒力の減少』

②の腸粘膜の修復は元々身体に備わっています

ですが、過度なストレス社会の中様々な原因で

それが落ちている方は大勢います。


詳しいお話はここでは省きますが

施術面では

仙骨・骨盤周りの硬さ、呼吸の浅さは

特に注意してみていきながら、

メンタルコーチングを同時に進めます。


そして一般的に

修復してくれる栄養素も足していきます。


栄養でのセルフケアとして

腸粘膜を修復する為に

- ビタミンD:粘膜のバリア機能を高める、粘膜修復を助ける

- ビタミンA:粘膜・皮膚に効果

- 亜鉛:損傷した細胞の修復

- L-グルタミン:小腸のエネルギー源


炎症を抑える

- 発酵食品・乳酸菌:ぬか漬け、キムチなど

- オリゴ糖:納豆、豆乳、ごぼうなど

- 食物繊維:水溶性の食物繊維

- 魚油・オメガ3オイル:青魚、アマニ油など

- ボーンブロス:骨から取った出汁


この中から

ご自身で取り入れやすいものを実施して頂きます。


SIBO傾向であれば

一般的にリスクのある発酵食品から始めるよりは、

他の栄養素から始める事がおすすめです。


ただし、食物繊維不足に陥ると

腸粘膜を餌に食べ始める腸内細菌もいたりします。


取らない選択肢よりも、

取りながら量を考えていく事が大事です。


今回は最終的にはビタミンDでの

改善がみられましたが人それぞれです。


個人差の意識

そして最初にお伝えした

栄養療法での考え方の基本をベースに

実施してみることが大切です。


ご自身に合う方法を見てくてみてください!


さて、

今年は皆さんどんな年になりましたか?


僕の目標は1人でも多くの未病で困っている方の

道標になり、支えられる存在になる事です。


来年からは更に活動の幅を広げていきたいと

考えています。


今年、

少しでも皆さんの健康、健康を広める活動に

役に立てていたら嬉しいです。


来年もどうぞよろしくお願い致します。

最後までお読み頂きありがとうございました。


Comments


bottom of page