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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

執筆者の写真六角はち美

栄養士人生のミッション

9期アドバイザーの六角はち美です。

ブログを覗いて下さりありがとうございます。


今日は分子栄養学クリニックに勤めていたと

きに出会ったある親子がくれた私の人生のミ

ッションについてお話したいと思います。


分子栄養学クリニックへ


分子栄養学を学び始めて、この学問は今まで

病院で解決できなかったような、検査では異

常が目に見えて出てこない、でも不調を抱え

て病院迷子になっている人を助けることがで

きたり、原因になっているかもしれない部分

への気づきを与えられて少しでも前向きな楽

な気持にしてあげられるのかもしれないと希

望を抱きました。


そして私もその助ける側になれたらとその時

にちょうど求人がでていた分子栄養学を使っ

て診療しているクリニックの門を叩きました。


ありがたいことに有能な先生の元で実際に働

かせていただくこととなり、生の現場で沢山

学ばせていただきました。


そこのクリニックでは、オリゴスキャンや血

液検査や体質チェックなどをしながら患者様

の個別に必要な栄養を探ったり、不要な有害

金属の蓄積をしっかり読み取りながら先生が

必要に応じてサプリメントなどを処方されて

診療していました。


私達管理栄養士は、先生が必要だと判断され

た時に栄養指導の依頼が入り指導を行うとい

うものでした。(私は残念ながら新人すぎて

栄養指導までは担当できませんでしたが先輩

の的確な指導を拝見する事はありました。)


ある親子との出会い


私自身、他の仕事と掛け持ちしていたことも

あり、週に1,2回しか勤務ができなかった

のでなかなか沢山の患者様とはお会いできな

かったのですが、そのなかで1組の親子が私

にとって忘れられない印象を残しました。


人生は選択の連続で出来上がっています。

私もどこかの選択で違う選択肢を選んだらこ

の親子と同じになっていたような、何か似た

ものを感じたからすごく気になっていたのだ

と思います。


その親子は私が勤めるずっと前から通院して

いるようでした。

私が出会った頃にはだいぶ親子共に元気にな

った方だと聞きました。

それでもまだ通院は必要で、いらっしゃる度

に10万円近いお支払いをして行きました。


これは治療をしている訳なので、全く問題の

ない話ですが、私は自分の価値観として食事

でもある程度フォローできる位になったらそ

の方法を知って、できる限り医療費にお金を

かけるよりも食費やご自身が楽しめることに

お金を使っていただきたいなと思ってしまう

のです。

本当に余計なお世話なんですけどね。


ただこの親子は決してセレブなご家庭ではな

く、少し状況を伺うと旦那様にも反対されな

がらも藁をもすがる思いで栄養療法にたどり

着き信頼できる先生に出会って治療を続けて

いる状態でした。

元々お子様の起立性調節障害からの不登校

どのお悩みから治療を考えられた様ですが、

その中でお母さんの不調も指摘があり一緒に

治療をしているようでした。


お子様のことでお母さんも引きこもりがちに

なっていた状態から、少しずつ元気になって

きたこともありこの治療費のためにパートを

始めて、旦那さんのお金をなるべく使わない

よう通い続けているとのことでした。


そんな背景を聞いている内に同じ子供を持つ

親としてなんだか他人事に思えずに解らない

ですが、とてもお力になれないかなと思って

しまったんです。


勿論クリニックの一スタッフですので特別に

個人的に何かできるわけもなく、その時はそ

んな気持ちに蓋をして勤務しておりましたが

ずっとそういう親子がこの世の中には沢山い

るような気がして気になって仕方がなくなり

ました。


そんな風にパートをしながらでも通える人は

まだいいかもしれませんが、経済的を理由に

途中で通院することができなくなり、よりど

ころがなくなって更に孤独な子育てになって

しまったり、自己流の栄養療法に走ってしま

い、回復してきた状態からまた症状が元に戻

ったり悪化したりと混乱を招いてしまう事が

あるのではと容易に想像することができまし

た。


栄養士人生をかけてやりたいこと


今まで特に専門を決めずに栄養に関わる仕事

をしてきた私が強い気持ちで悩める親子や、

これから妊娠したり、新しい細胞である赤ち

ゃんを育てていたり、今思い切り成長してい

る成長期の子育てしている方に向けて栄養の

サポートをもう少し身近な存在でしたい!と

思ったのはこういった出会いが大きなきっか

けでした。


ただ、そういうお悩みの方と多く出会えるの

はやはり病院なのですよね。

だからといって分子栄養学クリニックである

とどうしても保険がきかない分、支払いが負

担になりやすく、続けたくとも続けられない

もしくは、元々経済的に通うという選択がで

きなかったり、この方のように家族に良く思

われてなく気持ちよく続けられないことがあ

るのかなと思ったので別の場所を自分なりに

模索しました。


そこで、私が移した行動は誰でも通いやすい

一般的な病院で栄養相談をする事でした。

まずは対象者が集まるような産婦人科や小児

科さんへ。


そして栄養相談を受ける中で、この方は栄養

療法が必要そうだなと思われる方には、料理

を通して栄養のサポートをこっそりし始めま

した。


でもやはりこっそりというのは気持ちがいい

ものでもなく、その辺りに悶々としていまし

た。

なぜこっそりやっていたのかというと、一般

的な病院では栄養療法の栄養指導はされてい

ないことが多いからです。


周りに批判される事が苦手な私は、どうして

も良いことと思いながらも堂々と表立ってや

ることが怖かったんです。

もし駄目と言われたら、できなくなってしま

うこともあるしと、色んな理由を付けて悶々

としてました。


そんな時に分子栄養学クリニックで勤めてい

る管理栄養士の先輩に相談してみたのです。


どうしても一般の病院で栄養療法的なアプロ

―チが出来ないものか?と。

それもこっそりではなく、患者様の為にも堂々

と!と。

それに対して先輩は「それならばスタッフを

巻き込めばいい!」と簡単な答えをくれまし

た。


私にとってとても大変だと思っていたことで

したが、改めて考えてみたら先生も看護師さ

んもその他の医療スタッフ皆さんは、患者様

が少しでも良くなることを望んでいるのだか

らしっかりとお話をして、どういうことを何

の為にやりたいかを説明していけばすぐには

難しくとも時間をかければきっと理解しても

らえる。そんなふうに思えてきたんです。


今、幸いにも今まで勤めた中でもピカイチに患

者様ファーストな小児科の病院で栄養指導を担

当させていただいております。


働き始めたばかりですが、初日から帰り道に

とても幸せな気持ちになったのがとても印象

的であった病院です。

頑張れば実現できるかも知れない!そんな淡

い気持ちがムクムクと湧いてきました。


決して分子栄養学クリニックに対して批判し

ている訳では無いと言うことはしっかり誤解

のないように強調させて下さい。

本当にもう食事なんかでは手に負えないよう

な状態になっている方はもうまさに行ってい

ただきたいし、しっかり先生の処方を信じて

通院して改善してほしいです。


栄養療法とはいっても私は、血液解析ができ

るわけでもなくサプリを処方できる立場では

無いので、お母さんとお子さんへお悩みに寄

り添いながら丁寧に問診させて頂き、言葉の

奥にある背景を想像しながら個別の問題に検

討をつけて、これはどうかな?こんな風にや

ってみるとやりやすいかも!等のアドバイス

をしていくこと位しかできません。


ただ、問診をしていく中でお母さんに何かし

らの気づきが出てきたりする事も多く、それ

がきっかけとなって食事が変わって、少しず

つですが親子に変化が出てきたりと手応えを

感じることが増えてきているので、とても意

味があると思っています。


例えば、学校の授業が上手く受けられなくて

学校を嫌がるようになっている。

偏食も激しくて…と悩まれていたお母さんが

相談にいらっしゃいました。


お聞きすると朝は起きられない、起きても

食事は食べられない、お菓子はよく食べて

いる、兄弟が多く、学校を休んだ日は家で

お母さんを独り占めして一緒に工作などし

ている。

そんな状況を伺いました。


まずお母さんの1番の悩みは学校に行ってほ

しいということでした。

今の時代、学校が絶対と言うことでもないで

すが、やはり親として悩むのはとても解りま

す。


スクールカウンセラーさんにも相談したりし

ていたそうですが、食事への指摘(血糖値や

鉄分、たんぱく質について)をしたところ目

からウロコだったようで、そんなことが関係

しているのですか?と。

分子栄養学を学んだ私達からするともう当た

り前の知識も、思いがけない視点である事

まだまだ沢山のケースで見られます。


このお母さんはすぐにオススメした食材や補

食の考えを実践して下さり、意外と早い段階

からお子さんの状態が変わってきたと連絡を

下さいました。

その後継続してサポート中です。


勿論薬や高濃度サプリなどの治療が必要な場

合もありますので、そんな時はしっかりと栄

養療法の病院という選択肢もお伝えしようと

は思っていますが、子育ての悩みがまだまだ

日常の食事にある場合には分子栄養学アドバ

イザーが大いに活躍すると感じています。


その中でも、私は縁があってこの人生では管

理栄養士という資格を取得した訳で、そのお

陰で、給食の現場や栄養指導の現場に入るこ

とができます。


色んな仕事をやらせていただきながら私が情

熱を注いで、私のキャラクターを活かしなが

ら、人様のお役に立てる事は何かなと模索し

た結果見つけたのが、一般病院での栄養指導

に分子栄養学的視点を取り入れていくことで

した。


これは1人ではできないことなので、他の栄

養士さんは勿論、他のスタッフさん達にもそ

の正当性をしっかりと説明できるスキルと実

績も付けて行かねばと思っています。


おかげさまで、我が子も私も分子栄養学的な

アプローチで本当に元気になりましたので自

信をもってどんどんそのような一般病院が増

えるように、この小児科での活動がモデルケ

ースになれるよう管理栄養士人生をかけて長

い目でしっかりとやっていこうと思っていま

す。


そしてできたら、病院の待合時間に気軽に話

せる栄養士というのも実現したいと思ってい

ます。


あの病院でひたすら順番を待つ時間に食事の

悩みが消えたら凄くいいなと思うんです。

テレビとかの情報ではなく、じかに貴方に必

要な物としてしっかりお話できたらいいのに

と。


今日の献立にこまったな~栄養士さんにきい

てみよ!位の関係性ができたら、栄養士達の

存在価値もレベルもどんどん上がっていくの

ではないかと。


そして健康な人が増えるのではないかと今は

まだ夢物語かも知れませんが、そんなことを

夢見ながら、実現したいので語り続けようと

思っています。


分子栄養学アドバイザーとして、自分だから

できること、それぞれでやってどんどん分子

栄養学は勿論栄養の知識が一般の方に正しく

広く伝わること目指しましょうね!


アドバイザーさんの中に本当に色んな得意を

持つ方がいらっしゃるので沢山助けていただ

きながら1人じゃない!の精神で進みたいと

思います。


長々と最後まで読んで下さり本当にありがと

うございました。


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