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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

執筆者の写真勝田梨沙

過敏で繊細!HSPから学ぶ賢い生き方と分子栄養学


こんにちは、分子栄養学アドバイザーの勝田です。


今日はHSPに絡めて分子栄養学のお話を

したいと思います。


HSPとは?

最近よく耳にするようになった


ハイリー(高度に)

センシティブ(敏感な)

パーソン(人)


いわゆる"繊細さん"をイメージ

される方が多いでしょうが…


今日お伝えするHSPは

人ではなく植物!


高度に敏感な植物・plant

ハイリーセンシティブ『プラント』のお話です。


高度に敏感なパーソンが

存在しているのであれば、

この地球上には高度に

敏感な植物(プラント)があってもおかしくはない!


ということで

わたしが勝手に考えた。笑

高度に敏感で繊細さんだなぁと思う

植物・HSPについて


さらに後半では人間・HSPについて

分子栄養学に絡めてお伝えしていきたいと思います。



◆プラント界きっての繊細さんオジギソウ◆


高度に敏感な植物を発表しましょう。

ズバリ、オジギソウ(お辞儀草)です。


恐らくみなさんも子どもの頃に

一度は遊んだことがあるのではないでしょうか?


触ると葉が閉じてしまうあの植物です。


その姿がまるでお辞儀を

しているかのようで

その名が付いたそう


夜になるとまるで眠るかのように

葉を閉じることから

別名眠り草とも呼ばれています。


実は、オジギソウの花言葉


  • 繊細な感情

  • 感受性

  • 敏感


なんです。


sensitiveを訳すと

  • 敏感

  • 過敏

  • 傷つきやすい


まさにオジギソウの花言葉そのもの

プラント界きっての繊細さんに間違いないでしょう。


◆オジギソウが葉を閉じる時◆


オジギソウが非常に敏感で繊細であることが

花言葉から推測できますが

そのような花言葉がついたのはなぜでしょう?


触れられただけで簡単に葉を閉じてしまうから?

(←これを接触傾向運動と言うそうです)


もちろんそうでしょうが、

実は接触に限らず

オジギソウは様々な刺激によって

簡単に葉を閉じてしまうんです。


  • 接触

  • 振動

  • 電磁波

など


触れられて葉を閉じ

音楽を鳴らしても葉を閉じる


また、オジギソウは地震の前兆にみられる

僅かな電気や振動の変化にも

敏感に感知し葉を閉じると考えられており、

地震予知植物としても

注目を集めているそうです。 


オジギソウが些細な外界からの刺激に

敏感に反応し葉を閉じてしまうのには

『外敵から身を守るための自己防衛本能』

であると一説では考えられているようで

刺激に対して電気信号のようなシステムが

反応し葉が閉じるのだとか!


この葉の開閉行為には当然ですが

エネルギーを使うはずです。


刺激に対して自己防衛するために

エネルギー消耗するというわけ。


自己防衛も疲れてしょうがないったらないわ


オジギソウも案外このように

思っているかもしれませんね。



◆植物の概念が覆る世紀の発見?記憶・学習能力がある?◆


さらに今回、オジギソウについて

色々と調べていくと

脳を持たない植物であるオジギソウに

記憶・学習能力が備わっているのではないか?


という、なんとも驚きの

ひとつの仮説がヒットしました。


と言うのも

刺激を与え続けたオジギソウは、

そうでないオジギソウに比べて

葉があまり閉じなくなる現象が起きるそうで


オジギソウには記憶・学習能力が

あるのではないか?

という説が浮上したようなのです。


そこで、この仮説に挑んだ

高校生グループの非常に興味深い

実験を見つけました。



葉があまり閉じなくなるのは

刺激を受けたことで疲弊して閉じなくなった

可能性もあるとのことで



この実験では葉の閉じ具合ではなく、

オジギソウに刺激を与えた後の

葉が元に戻るまでの時間を計測していました。


実験に用いた50株中

なんと35株が2回目の刺激で回復が早くなり、

15株は遅くなったそうです。


オジギソウが刺激を記憶して早く回復してる?!


また、グループの考察にはこうありました。


記憶があると生存の役に立つのだろうか。

自然界には無害な刺激と有害な刺激があり、

接触傾性運動は有害な刺激から身を守るために

為されていると考えられている。

植物は光合成により有機物と酸素を

作り出しており、オジギソウも光合成を行う。

接触傾性運動の後、オジギソウが葉を

閉じている間は葉の表面が隠れているため

光合成の効率が落ちる。

無害な刺激の場合は、早く元の状態に

戻り光合成の時間を増やしたほうがよい。

このような理由で、オジギソウは記憶を

進化させたのだろうと、私たちは考えている。


※沼津東高校理数科課題研究の中で行われた実験記事より引用



オジギソウに関してはまだまだ

研究段階のことも多いかもしれません

記憶しているかはさておき

高校生グループの考察と

素晴らしい実験記録に感動です。


確かに、防衛本能であったはずの行為が

生命危機に値しない無害な刺激に対して

いちいち反応して葉を閉じていたら、

開閉に無駄にエネルギーを消費するばかりか、

逆に光を浴びず光合成が出来なくなり

それこそ致命的と言えます。



◆オジギソウが人間だったら…◆


オジギソウのことを色々と調べていたら

とても他人事とは思えなくなったわたしです。

(人ではない)


ここまでオジギソウについて

書きまくしたてましたが

ここで終わってはただのオジギソウアドバイザー


ここからは分子栄養学アドバイザーとして

HSPを考察していきたいと思います。


他人事とは思えない

高度に敏感すぎる

繊細さんオジギソウが、

もしも人間だったら…


わたしがオジギソウさんの友人だったら

分子栄養学でどのようにアプローチをするだろう?



◇音に過敏◇


まず注目したのは

音への過敏さです。


音に敏感過ぎることからも、

音の聞き分けや

脳の過剰興奮を抑える

亜鉛やマグネシウム不足を疑います。


これらのミネラルが足りてくることで

音に対する過敏さが少し和らぎ、

外界の刺激に対する脳の過剰興奮を

抑えることに繋がり

生きやすくなるかもしれません。



◇光に過敏◇


光、目の暗順応にはビタミンA

自律神経バランスが関係しています。


交感神経優位過ぎて瞳孔が開き、

やたら眩しいと感じているかもしれません。


目に関係する栄養素は

主にビタミンAの形態のひとつ、

レチナールです。


脂溶性であるビタミンAを吸収するには

リパーゼや胆汁が必要ですが、

リパーゼや胆汁などの消化に関わる分泌液は

交感神経優位だと低下しやすくなります。


外界の刺激に過敏に反応し過ぎるHSPは

ストレスを抱えやすく

交感神経優位にもなりがちです。


まずは自律神経を整え、胆汁の分泌を良くして

ビタミンA不足を解消させてあげたいです。

光の過敏さへのアプローチになるでしょう。



◇エネルギー不足◇


植物のHSPは

光のエネルギーから生命活動に必要な

ATPを作りだしています。


先ほどの記憶実験の仮説からも

オジギソウは積極的に光合成をして

エネルギーを得ていると考えられました。


わたしたち人間は?と言えば、

光ではなく三大栄養素

ATPの材料としています。


自宅に植木鉢でもあれば、

その植物が枯れないために

水や日光を与えてお世話する一方


自分たち、人間の生命活動については

ほぼ意識していないものです。


人間だってATPの材料となる

三大栄養素に加え、ビタミン・ミネラル

適切に身体に毎日与えていく必要があります。


とくに自己防衛本能が高いとあれば

人一倍エネルギー消費が激しいかもしれません。


植物が積極的に光合成をしてエネルギーを得ているように、

センシティブパーソンの方は

まずは欠食をやめ、外食や加工品の頻度を減らし、

栄養のあるご飯をまずは3食食べれるような

身体づくりのためのアドバイスが

必要になるでしょう。


◇積極的に外界の刺激に曝露されよう◇


最後に、とても大切なこと…


本当は脅威ではない刺激に過敏になり

葉を閉じた結果、

エネルギーを得られない状態が

自分にとってデメリットであるという

先ほどの仮説ですが、

これはニートや引きこもりにも重なります。


様々な葛藤や悩みを抱えて

繊細すぎるが故に、

外界の刺激が怖くて閉じこもってしまうけれど、


自己防衛の為のその行動は

果たして自分にとって有益でしょうか?


オジギソウがこの刺激は無害であると

早々に記憶し光合成のため

回復を早めたかのように


この刺激は無害なんだ…

そんなに脅威ではないんだ…


と、記憶・学習できれば

閉じこもる必要はなくなります。


そのためには外にまず出て、

ある程度の刺激を受けて

実際に体験しないことには

一向に学習が進んでいきません。


はじめは脅威的だった刺激も、

99回目では、たとえ同じ刺激でも

感じ方が異なるのではないでしょうか

あえて刺激に曝露されることで

耐性がつくものです。


センシティブパーソンにとって

刺激訓練・曝露療法もとても大切な

アプローチになりそうです。



もし、繊細さ過敏さに悩んでいる

センシティブパーソン・HSPがいたら、

まず栄養で身体を整え、

未知なる刺激を恐れずに外に一歩踏み出し

この刺激だらけの世界も

自分の心地よい加減を探りながら

進んでいってほしいなと思います。


きっとそこには

社会適応に少し慣れた自分と、

新しい世界が広がっていくことでしょう。



最後までお読みいただきありがとうございました。

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