発達障害と関わりの深い有害物質
こんにちは。
女性と子どものための分子栄養学アドバイザー
寺尾亜由美です。
皆さんは
発達障害と有害物質の関わりを知っていますか?
私が栄養療法と出会ったきっかけも
子どもの発達障害について学んでいるうちに
「重金属」などの有害物質の蓄積が
子どもの神経に影響を与え
発達障害のような症状を引き起こす
ということを知ったからでした。
オーソモレキュラーアカデミーでも
有害物質について度々取り上げられており
身近なところで
知らず知らずのうちに
有害物質を蓄積してしまっているのだな
ということに気付かされました。
例えば
身近なところだとプラスチック。
プラスチックの成分は
油脂や、熱、酸、アルコールに溶け出しやすいのですが

コンビニなどのお弁当を
プラスチックの容器のまま温めたり
カップラーメンにお湯を注いだりと
当たり前のように
プラスチックに熱を加えて食べていますよね?
こういった
何気ない日常から
体内に有害物質が蓄積され
それは
発達途中である子どもに大きく
影響を及ぼします。
特に「メチル水銀」の影響。
水俣病の原因になった重金属ですよね。
メチル水銀は
アミノ酸であるメチオニンと
類似した構造のため
体内に入るとアミノ酸と間違われて吸収され
なんと、血液脳関門を通過して
脳に到達してしまいます!
脳に到達すると
脳の各部位に影響を与え
様々な症状を引き起こします。
たとえば
小脳の運動機能やバランスを
司る部分に影響するとふらつく症状が出たり
聴覚を司る横側頭回という部分に
影響すると言葉が聞き取れない状態が
起こるようになります。
水俣病は過去の特異的な病状と
思われがちですが現代の懸念事項としては
「長期にわたる微量のメチル水銀の暴露」
といわれています。
胎児性水俣病といわれる
母親が妊娠中にメチル水銀の影響を
受けてた子どもの症状を調査すると…
頭痛
疲れやすい
乗り物酔い
腹痛
立ちくらみ
めまい
食欲不振
朝起き困難
といった自覚症状や
運動失調
感覚障害
眼球運動異常
斜視
聴力障害
構音障害
といった神経障害が確認されています。
これって
栄養療法学んでいる方なら
あれ?
この自覚症状って
起立性調節障害(自立性神経障害)の症状じゃない?
とか
この神経障害って
発達障害の症状じゃない?
って合致する点があると思うんです。
つまり
一般の病院でこういった症状を訴えると
「起立性調節障害ですね」
「発達障害ですね」
の診断で終わってしまうかもしれませんが
栄養療法の観点からみると
「水銀の蓄積があるかもしれない」
と予測がつくわけです。
私も重金属の話を知ってから
子どもの「毛髪ミネラル検査」を
定期的に行っています。
まだ幼児の子どもに
血液検査をさせることに抵抗がある方も
いらっしゃるかと思いますが
毛髪検査は髪の毛を3cm程度切って送るだけ。
血液と違い3ヶ月~半年といった
長期での蓄積度合いを知ることができるのが
メリットです。
(1度だけでは意味がなくて
定期的に検査して排出の変化を見る必要はあります)
うちの子は偏食が強くて
魚なんて見るだけでも逃げる…
だから水銀が多く含まれている
大魚を食べることもないのですが
それでもやはり水銀が出てきました。
これが
よく回転寿司でマグロを食べるような
習慣があったら…
本質的なデトックスを知らなかったら…
どんどん蓄積されてしまっていたのかと思うと
栄養療法の重要さを痛感します。
さらに怖いのは
こういった毛髪検査で
「水銀の数値が低い」
=(イコール)「水銀の蓄積が少ない」とは
言えないことです。
自閉症の子どもは
水銀の数値が高いと言われていますが
毛髪検査では水銀の数値が
低く出ることが多く
それは「水銀の排泄ができていない」
ということを意味しているのです。
じゃあどうしたら
水銀のデトックスができるの?
大事なのは
「水に溶けやすくして排出させる」
ということ。
メチル水銀は脂溶性のため
脂肪や脳に多く溜まりやすい性質なのですが
それを水に溶けやすして排出するためには
「グルタチオン」が必要になります。
ですが
グルタチオンは「抗炎症」にも必要なため
体内に炎症があると
解毒に必要なグルタチオンが奪われてしまいます。
ですからまずは「炎症」を取り除くことが大切です。
お子さんの場合だと
腸内の炎症が多いのではないかと思います。
なので
炎症の要因となる
乳製品
小麦製品
砂糖
加工品
化学調味料
を控えたり
炎症を抑える効果のある
ボーンブロススープや
ゼラチンを使ったレシピをお勧めします。
また、最近乳幼児のお子さんで
多いのが「口呼吸」。
実は口呼吸も炎症の元なのです。
口呼吸は口腔内が乾燥し
雑菌の繁殖や咽頭リンパ組織の
乱れを起こし歯肉炎や虫歯を
起こしやすくなります。
「あいうべ体操」という
口を「あ」「い」「う」「べー(舌を出す)」
と開く口の体操が効果的と言われています。
そしてメチル水銀の解毒に効果が
ある栄養素が「セレン」です。
ラットを使った実験でこんなものがあります。
生後脳発達中の幼若ラットに
メチル水銀を10mg/日を10日間投与したというものです。
その結果
解毒に必要なグルタチオンペルオキシターゼ
の活性が低下したものの
そこに食物由来の有機セレンを投与すると
脳の変化が防御された
というもの。
セレンを多く含む
魚介類
肉類
ねぎ
玉ねぎ
トマト
胚芽
ブラジルナッツ
これらの食品も活用してくださいね。
メチル水銀は胎児に蓄積されやすいので
産まれつきアトピーとか
発達が遅れてるといったことがある時
実は重金属の蓄積が隠れているかもしれません。
お母さんが妊娠中に
銀歯の詰め物である
「アマルガム」をつけていたという場合や
マグロなどの大魚をよく食べていた
という場合は蓄積されているかもしれません。
ちなみに
マグロを食べるなら
まだトロのような脂がのっているものの方が
水銀量が少ないので
お寿司を食べるときには
覚えておいてくださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました。