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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

環境の変化や集団行動に馴染めない子の3つの背景

こんにちは。

女性と子どもの分子栄養学アドバイザーの

寺尾亜由美です。


夏休みも終わりの時期ですが

今年はコロナの影響で

新学期がまだ始まらない

という学校もあるそうですね。


皆さんのお子さんはどうお過ごしでしょうか?


「夏休みが長くなって嬉しい!」

という子もいれば

「早く学校行きたい!」

という子もいらっしゃるかと思います。


私が子どもの頃は

夏休み明けに学校に行くのは

嫌々だった記憶があります…苦笑

でも、それも1日2日行けば

すぐに学校の生活に慣れたものでした。


ですが

環境の変化集団行動に慣れない

という子は

やっぱりいますよね。


そういった子どもは

私が子どもの頃よりも

増えているように感じています。


今回はそんな

「環境の変化や集団行動に馴染めない子」

の背景について

①栄養からみた観点

②感覚から見た観点

③原始反射から見た観点

でお伝えできればと思います。


①栄養からみると◯◯不足


私たちは普段

人混みの中でも

一人の声だけに集中して

話を聞くことができますよね。


こういった

音の聞き分けを

カクテルパーティー効果

といいますが


その感覚が当たり前すぎて

「音の聞き分けができない」

という状態を理解するのは

難しいと思いますが

実は

「音の聞き分けが難しい」

という子は存在します。


「音を聞き分ける」という機能は

「GABA」

というホルモンが関係しています。

  • 背景にある音を弱める

  • 聞こえてくる音に耳を傾ける

とういことが

日常的にできているのは

GABAが働いてくれているからなのです。


また

GABAは

神経を落ち着かせる働きもあるため

GABAが不足していると

  • 言葉、会話がうまくいかない

  • 不安感が強い

  • 攻撃性のある行動が出る

  • 社会性が低い

といった症状も。


そして

自閉傾向のある子

GABAが作られるために必要な酵素が

遺伝的に弱い

と言われています。


ですから

集団の中に入るのを拒んだり

集団で落ち着きがなかったり

といった行動が出てしまうのです。


また

GABAに必要な酵素の

補酵素となる「ビタミンB6」が不足していても

同様にGABAが不足してきます。


ビタミンB6を含む

ビタミンB群

エネルギー代謝に使われるため


炭水化物や甘い物に偏った食生活をしていると

エネルギー代謝にB群が優先的に使われて

B群不足がおきてきます。


  • パン

  • パスタ

  • スナック菓子

  • せんべい

  • スイーツ

  • チョコレート

  • ジュース

などの食品を日常的に食べている場合は

ビタミンB群不足の可能性大です!


また

ビタミンB群は

腸内で作られるので

腸内環境が悪い子も

B群不足が起きていることが

予測できます。


乳製品や小麦食品を多く摂る生活だと

カゼイングルテンといった

腸内を荒らしてしまう成分

よく摂っている子や


抗生物質をよく飲む場合は

腸内環境が悪い可能性が。


心当たりのある方は

腸内環境を荒らす食品を避けること

ビタミンB6を意識した食事を

意識してみてくださいね。


ちなみに

ビタミンB6が多い食材は以下の通りです。

  • 赤身肉

  • 鶏肉

  • 牛レバー

  • マグロ

  • カツオ

  • さんま

  • バナナ

  • にんにく


赤身肉やレバーは

ビタミンB群以外にも

鉄分が豊富なので

オススメです。


そもそも鉄が不足していると

エネルギーを作り出せず

脳がエネルギー不足を感じて

どうしても

甘いものを欲してしまいます。


甘いものがやめられません!

という方は

鉄を意識した食事も

心がけてみてくださいね。


②感覚から見ると「触覚のトラブル」が起きている


触覚といえば

「肌に触れる感覚」

という認識が一般的ですが


そもそも触覚

原始系識別系という

反応に分かれます。


原始系が強く働くと

危険を察知した時に

  • 逃げる

  • 戦う

  • 固まる

といった触覚防衛反応

行動をとったり


好ましいものがあった時に

  • 取り込む

行動をとります。


例えば

明るいところで

肩を叩かれても驚かないと思いますが

真っ暗なところで

急に肩を叩かれると

大人でもすくみ上がりますよね?


このように

私たち大人でも

周りが安全な環境だと判断がつかない場合は

原始系の反応が出てきます。


原始系が強く残るお子さんの場合

自分からはベタベタ触ってくるのに

触られると過剰に嫌がる行動を

とったりします。


これは

原始系が強く出ていて

「取り込み行動」

「触覚防衛反応」が出ているな

と読み取れるわけです。



触られるのを過剰に嫌がる子は

人との接触が多そうな環境を嫌がります。


人混みや集会など

密集した空間は

入るのも嫌がるので

集団行動が苦手になります。



無理に集団に慣れさせようとせずに

触覚のもう一つの働きである

「識別系」を発達させてあげることが

支援の近道です。


マッサージ

色んな素材の物を使った

タッチング遊びを倒して

「これは何だろう?」

と脳の上位の部分を使って

感触を感じる遊びを取り入れてあげることが

識別系を育てるのに有効です。


袋の中に色々な感触の物を入れて

手探りで何か当てるゲームも

お子さんは大好きな遊びなので

日々の遊びの中に取り入れてみてくださいね。


③原始反射の残存が強く残っていることも


最後に

原始反射の残存

特に「恐怖性麻痺反射」

強く残っていると環境の変化や集団行動が

難しくなるという点についてお伝えしていきます。


この反射は胎内期に

お母さんがストレスを受けると

その影響から自分を守るために

全身を固める反射です。


まだ脳と身体が繋がっていない時期に

発生する反射ですが

強く残存してしまうと

ストレス耐性が低くなってしまうと言われています。


新しい環境や

急な予定の変更などがあると

動けなくなって固まったり

大声で泣き叫んでから固まる

といった行動が見られます。


また

家では話せるのに

学校など場所が変わると話せない

といった「場面緘黙症」になるなど

環境によって

対応できなくなってしまいます。


保育園で見ていても

お友達とはよく話すものの

特定の先生になると

黙り込んでしまったり

何かいつもと違う行事があると

固まって行動できなくなってしまう子がいます。


そういった子は

身体の動きも普段から

縮こまっていて

恐怖性麻痺反射の残存が

強い子なのかなと予測することができます。


こういった子には

予定の変更や

新しい活動があるときは

前もって知らせてあげたり


臆病な様子を馬鹿にせず

「ノー」という選択肢や

「後でもいいよ」という声かけを

してあげたりと

受け入れる気持ちをもって接することが大切です。


また

音にも敏感なことが多いので

話し方のトーンや

環境音にも気を配ってあげる必要があります。


根本的な解決としては

固まりやすい背面を緩めてあげる

支援が必要です。


心当たりがある方は

ゆらゆら揺れる金魚体操や

うつ伏せで深呼吸したりと

寝る前など日々おうちでできる

リラックスタイムを

心がけてみてくださいね。



以上3点いかがだったでしょうか?

新学期を迎えて

不安が強いお子さんもいるかと思いますが

受け入れる姿勢や

リラックスさせてあげることが

一番大切だと日々実感しています。


おうちでできる遊びを

私のInstagram(@ayumi_nekkoiku)

でも紹介してますので

興味のある方は見てみてくださいね。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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