オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

  • 高橋夏子

いかに正確な情報を聞き出すか〜目的を持った情報収集の重要性と共通目標の設定〜


ー相手から聞きたい話は何なのか?を明確にするー



私が看護学生だった頃、患者さんを

一人受け持ち、長い間じっくりと

関わらせて頂いた思い出があります。


私もそうでしたが、どの学生も口にするのが

「患者さんと1対1になると、何を話して良いかわからない。話題がない。」という悩みです。


何を話して良いかわからない状態で、



とりあえず情報用紙を埋めることに

ひたすら専念したり、会話が盛り上がり

さえすれば、満足と思っている面がありました。


若かったですね、目的を持って情報収集

することの意味を分かっていませんでした。


「あれ?変だな?なぜだろう?」という

感覚を基に情報を集めることを大切にする

ように教わりましたが、その感覚は普段から

磨いていないと感じることもできません。


そして、今でも患者さんに対して問診を

することがありますが、患者さんが

理解しやすく、答えやすい質問を

しなければ正確な情報は得られません。


それは、聞く側が聞きたいことを

具体的に聞けているのか?

それを答える側が理解しているのかにも

関わってきます。

(こちらの質問力と相手の理解力)


例えば、

「ちゃんと食べていますか?」⇨何を?いつ?”ちゃんと”とはどのくらいなのか?


「はい、しっかり食べてますよ。」⇨何を?いつ?”しっかり”とはどのくらいなのか?

「お通じはよく出てます。」⇨どのような形状、色の便が?1日に何回出ているのか?ガスは多いと感じるのか?少ないのか?

などです。


私は栄養についてアドバイスをする時も、

なるべく具体的に相手がどのような生活を

しているのかを正確に聞き出せるよう

目的を持った情報収集を心がけています。


そこで、人を困らせる質問が

「どのくらいの量を食べているか」です。


 「結構お肉食べてますよ」

「食欲はあるので結構食べます」

というこの答えから、その方が実際

どのくらい食べているか具体的に認識できますか?


普通の人は、摂取蛋白質をグラムで把握していませんので、殆どの方の答えが曖昧です。

私も妊娠中に助産師から肉をどのくらい

食べているかをグラムで聞かれた時にはとても困りました。


あまりにも蛋白質を摂りなさいと

言われるので、実際よりちょっと多く

見積もって虚偽の申告をしてしまうなど、

別の心理が働いてしまうこともありました。


(講座の中で「問題がある人ほど食事表を提出して下さらない」と安藤先生が話していましたが、私はその気持ちもわかるような気がします。)


食事表をありのままに作成してもらい、

グラムまでは記載しなくとも、真実を

記載して頂くことが正確なアドバイスを

するために大切だと感じます。


実際、超簡単に 

朝:菓子パン 昼:ラーメン 間食:プリン 夜:カレーライス 

と書いて下さるだけでも、改善点はよくわかります。


とにかくありのままを教えて欲しいのです。


ー採血結果はあくまでも参考程度にー

私たちは常日頃から血液データを見る

機会がありますが、看護師が臨床で

注目する値はほぼ限られていますので

分子栄養学的解析ほどじっくりと

血液データを活用することはありません。


講座の中で、採血をする前に水分を

500mlほど摂取してから採血する

ことを推奨していますが、それを

知っていて実行している人もほぼいません。


殆どの方が脱水状態です。

常に脱水や炎症でより正確な血液データが

隠されていないかどうか見極める必要があります。


そして、容易に変動しますので、

あくまでも目安にしか過ぎません。


安藤先生も「本人の自覚を一番大切にしてほしいので血液データよりも問診を重要視することを心がけましょう」と講座の中で話しています。


分子栄養学的血液解析を学んだ後、

病院に来院された患者さんの

血液データを見ると、殆どの方が脱水傾向、

栄養不足を示す値でした。


でも実際に本人にお会いすると、

血液データでは栄養不足が読み取れるのに、

体格、皮膚の状態など見える範囲では

特に問題があるように見えないこともあります。


「何故、あの血液データで外見上やコミュニケーションには特に問題がないように見えるのだろう」

と疑問を感じながら本人と話をすると、

実はパニック障害を持っていたり、

生理周期で気分や体調が変化している方もいらっしゃいました。


やはり、血液データだけではわからないことが沢山あるのです。


本人がどんな症状で困っているのか、

改善させたいことは何なのか、

それをしっかり教えてもらいお互いに

共通認識を持つことが分子栄養学的

カウンセリングには大切だと思いました。

(病院内では個人的な栄養カウンセリングは行っていません。血液データを参考程度に見て、日常業務の中で患者さんと接しています。)



ー相手がどう思っているのかを明確にするー

私のアドバイスで本当に改善したのか?

私に気を遣って改善したと言ってくれているということはないか?

効果が感じられないならそれをはっきり教えて欲しいと思います。


正直に話して下さる信頼関係が形成されて

いるかどうかも栄養カウンセリングの効果に関わってくると思います。


アドバイスを受けたのに実行して

いなかったが、相手に悪いから実行

していたかのように嘘をつく心理もよくわかります。


アドバイスが半ば強制のように感じて

しまったり、やらなきゃいけないと負担に

感じるのであれば、より負担の少ない方法を考えたいと思っています。


以前、スープのアドバイスをした方から

「鶏のボーンブロススープが油っぽくて飲めない」

と言われたことがあります。


私の夫もその一人です。

そのような場合、講座の中で学んだ

煮込みの過程で澄んだスープを作る方法を

アドバイスしたり、鶏ではなく魚(アラ)や

別の肉(ラム)を使ったり、味噌で味を

つけて和風にしたり、市販されているものを

情報提供するなどして対応します。


「油っぽくて嫌」なら、消化力はどうなのだろう?と新たな情報も得る必要もあります。

アドバイスをする側も押し付けに

ならないように、その方の気持ちや

生活背景をよく観察する必要があります。


そもそも、その方が「本当に改善したい」と思っているのか?


改善したいと思っていても、取り組む元気(エネルギー)がないのか?


それを見抜く必要があると感じます。


その上で相手が「こうなりたい」という

目標を決め、同じ目線でそれを把握し、

一緒にそこへ向かうことが大切なのだと思っています。

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