管理栄養士が教える!調味料の選び方
皆さんこんにちは!
分子栄養学アドバイザーの森田早紀です。
朝晩と日中の寒暖差が大きいこの時期、
不調が出やすい季節ですよね。
不調にお悩みの方は、ぜひ、
この分子栄養学アドバイザーさんたちの、
ブログ記事を参考にしてみてくださいね。
不調を治すヒントやポイントが、
わかりやすく書かれています!
さて、私は分子栄養学アドバイザーでも
ありますが、実は管理栄養士でもあります。
お話会や、セミナーでは、「どんな調味料
を使ったらいいですか?」という質問を
多く受けます。
今回は、赤ちゃんからお年寄りまで、
安心して使える調味料の選び方や、味付けのコツを
お伝えします。

◯出汁
日本料理は、世界では、複雑で奥行きが
ある味わいだと言われています。
特に素晴らしいのは、出汁です。
その出汁に含まれる、うま味を見つけたのが日本人でした。
うま味は、昆布出汁から発見され、そのうま味の
もととなる成分が「グルタミン酸」であることが
わかったのです。
その後、グアニル酸やイノシン酸もうま味成分で
あることがわかり、日本で昔から使われてきた、
出汁の材料には、多くのうま味成分が
含まれていることがわかりました。
出汁には相乗効果があり、2つのうま味を
重ねると、さらにうま味が増します。
この旨味の相乗効果を使って、減塩することも
可能になります。
健康食ブームの今、世界でも注目されています。
そんな素晴らしい出汁ですが、皆さんは料理
をする際、出汁をとりますか?
最近では、便利な出汁パックや、顆粒出汁が
多く使われるようになっています。
需要に応じて、ネットや店舗でも、
多くの種類の出汁関連商品が販売されています。
そんな中、どんな物を選べばいいのか?
をお伝えします!
①自分で出汁をとる
鰹節、昆布、干し椎茸、いりこなど、
お好みのものを使って、自分で出汁をとるのが
ベストです。
ただ、毎日出汁をとるのが面倒だという方は、
水出しがおすすめです。
ピッチャーなどに、材料と水を入れて、
一晩おいておけば完成です。
また、水出ししたものを、製氷機に入れて
凍らせておけば、長期保存も可能で、
使いやすいですね。
自分で作れば塩分の調節もできます。
濁りのない黄金だしを作るポイントは、
”触らない”こと!
かつおぶし入れたら、触らず、
静かに沈むのを待ちましょう。
②だしパック
だしパックには色んな種類がありますが、
気をつけてほしいのは、塩分と添加物です。
”天然”や”無添加”と書かれているものも
多く見かけますが、ひっかけ問題のように、
避けたい成分が入っている場合があります。
例えば、”酵母エキス”と書かれているものです。
酵母エキスには、少量でものすごいうま味を
感じさせるという効果があります。
法律上は、食品添加物には分類されませんが、
食品添加物と同様の作用を持っています。
そして、この酵母エキスの強すぎるうま味は、
脳を興奮させやすくし、イライラ、焦燥感、
子供の癇癪、パニック障害など、
様々な症状に影響を及ぼしています。
だしパックを選ぶのであれば、食品表示を見て、
昆布や鰹節など、素材のみが入っているものを選びましょう。
③顆粒だし
顆粒だしともなると、場所も取らず、
安くてさっと使えて便利です。
しかし、こちらも、だしパック同様の注意が必要です。
特に、”グルタミン酸ナトリウム”が
含まれているものは、酵母エキス同様、
脳を興奮させます。”グルタミン酸ナトリウム”の
味付けに慣れてしまうと、本来の出汁のうま味では
物足りなくなってしまいます。また、塩分も高く、
砂糖が含まれていることも多いです。
また、見た目が良くなるよう、”カラメル色素”が
使われているものも多く見かけます。
”カラメル色素”にはⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳという、
4種類が存在します。
その中でも、ⅢとⅣには、アンモニウム化合物が
原料として使われており、副産物として、
“4-メチルイミダゾール”という発ガン性物質が発生します。
しかし、食品表示だけでは、カラメル色素の
どの種類が使われているのか、
判断できないため、なるべく避けるのが無難でしょう。
顆粒だしを選ぶ際にも、食品表示を見て、
なるべく、台所にあるもののみで作られているものを
選ぶといいですね。
◯砂糖
砂糖は、レシピには欠かせない物と
なっていますが、使いすぎは禁物です。
特に精製されたものは、血糖値を上げやすく、
疲れやすくなったり、イライラを引き起こします。
甘辛い味付けや、あんかけなどは、
特に砂糖が多くなりやすいので、注意しましょう。
調理器具を、圧力鍋や、無水鍋にすることで、
お砂糖レスでも、しっかりと甘みが出ますので、
オススメですよ。
砂糖は、キビ糖、甜菜糖、粗糖などの
精製されていないもの選びましょう。
また、砂糖の代わりに、はちみつ、みりん、甘酒なども使えます。
◯塩
塩は、日本では多用され、世界的に見ても、
日本人の塩分摂取量は多く、1日あたり、
女性で9g、男性では11gとなっています。
厚生労働省の推奨量としては、女性6.5g、
男性7.5gですので、遥かに上回っています。
そして、WHOの推奨量は5.5gです。
塩は、高血圧や高血圧家系の方は特に
気になるかもしれませんが、そうでもない限り、
自覚症状もなく、気にする方は少ないでしょう。
選び方やちょっとしたポイントで、減塩することができますよ!
塩は、大きく分けて2種類です。
人工的に作られたものが、塩化ナトリウム。
天然のものは、海塩、岩塩などです。
塩化ナトリウムは、精製されており、
マグネシウムやカリウムなどのミネラルが、
含まれていません。
一方、海塩、岩塩には、豊富にミネラルが
含まれています。
ミネラルたっぷりの天然塩は、味がまろやかで、
なおかつ血圧を上げにくくします。
特に、海塩に多く含まれているマグネシウムは、
現代では不足している方がほとんどですので、
調味料からも、ミネラルを摂取しましょう!
そして、減塩のポイントですが、レモンやハーブを
利用することで、風味をアップさせ、減塩することができます。
また、これから暑くなっていく時期ですので、
汗もかきますよね。
汗をかくと、ミネラルが失われてしまうので、
すべての調味料を変えるのが難しい方も、
塩だけはこだわって、天然塩を使ってほしいですね。
◯酢
お酢にも、様々な種類があります。
お酢は、お酒を発酵させてできるもので、
酢酸が主成分です。
熟成期間が長いほど、酸味がまろやかに
なりますので、酸味が苦手な方は、
熟成期間の長いものを選びましょう。
砂糖が追加されていたり、添加物が入っているものは避け、
選ぶ際は、原材料がお米のみのものにしましょう。
酸味のものは、胃酸を強化し、鉄の吸収率を
揚げたり、タンパク質を分解するのに役立ちます。
食欲がわかない、食べているのに疲れが取れない方は、
1日に1度は、酢の物を取り入れましょう!
◯醤油
醤油は日本の食卓には欠かせませんよね。
ただ、残念なことに、今では”ニセモノの醤油”が
大流行です。
砂糖の代わりに”果糖ぶどう糖液糖”、熟成された
茶色の代わりに”カラメル色素”、うま味の代わりは
”アミノ酸調味料”です。
原材料が、大豆、塩、小麦などの
シンプルなものを選びましょう。
天然醸造のものがオススメです。
◯味噌
味噌、最近では、発酵食品ブームもあって、
無添加のものがスーパーでも手に入れやすくなってきました。
味噌を選ぶときには、「大豆、米or麦、塩」のみの、
シンプルなものがおすすめです。
お子さんと一緒に、味噌づくりに
挑戦するのもいいでしょう!
混ぜたり、こねたり、叩きつけたりと、お子さんは喜びます。
最後に
調味料は毎日使うものです。
毎日使うからこそ、同じ添加物を取り続ける
ことになったり、なかなか体調が改善しない
原因となっていることもあります。
また、子供の頃に覚えた味、慣れ親しんだ味は、
大人になってからも好きなものです。
できれば、子供のうちから、そして、
気づいたときから、調味料を変えてみてください。
無添加のものや、なるべく自然に近い
調味料の味は、添加物の入ったものとは、
全く違い、まろやかで、奥行きがある味がします。
ぜひ”味覚トレーニング”=”味トレ”をしましょう!