何をしても痩せない中年太り。食事を整えるより前に、大事なことがあった。(後編)
こんにちは。
8期分子栄養学アドバイザーの小山美佳です。

私は、糖質制限をしても、期間長めの
断食をしても、朝食抜きをしても、
全く痩せなくなった17キロをどうにかすべく、
アカデミーの門を叩きました。
ブログでは、アカデミーで学んだ知識をもとに、
自分に実験していることや気づきを
書いてみたいと思います。
胃の弱さを見逃してた
そんなわけでして、
あらためて自分の消化力を血液検査で
見返してみました。
ペプシノーゲンという項目です。
さて、どうでしょうか。
『!』
とても低いです。
ペプシノーゲンは「ペプシン」という、
タンパク質を消化する消化酵素の
元ネタになっている物質です。
このペプシノーゲン・テストには2種類が
るのですが、この2つのテストの比率で
胃の萎縮についても知ることができます。
私は、ガッツリ萎縮性胃炎でした。
アカデミーに入門してまだ1ヶ月ほどの私は、
この数字まで追うことができず、軽視していました。
胃カメラで萎縮性胃炎と言われた時も
あまりよく分かっていませんでした。
ピロリ菌じゃなかったということが大きくて、
ちょっと胃弱だと勝手に決めつけていたんです。
10年前にピロリ菌を除菌したとき、
すでに萎縮性胃炎と言われていたのですが、
除菌後、ほとんどの萎縮性胃炎は
回復すると言われていたので放置しました。
でも、実際は10年経っても萎縮性胃炎は
回復していなかったわけです。
私たちの体のほとんどを構成している
たんぱく質ですが、胃壁に萎縮があると
胃酸を十分に出すことができません。
いくら食事でタンパク質を摂っても、
胃から胃酸やペプシノーゲンなどの物質が
満足に出ていなければ、ペプシンを合成し
食物をドロドロの状態に吸収しやすい
状態まで持っていけません。
このドロドロにならず、
胃で未消化になった食べ物は、タンパク質を
吸収するはずの小腸が任務を肩代わりします。
結果、
未消化な食べ物は、吸収できる大きさまで
小腸で処理されることになります。
小腸は、消化作業で忙しくなり、
本来の吸収が満足にできなくなってしまいます。
サプリなど、何かで胃の弱さを補ったり、
胃自体の改善をしなければ、このサイクルが
当たり前になり、デスマーチがはじまります。
人言社会でも自分がやらないはずの仕事を
通常の業務に上乗せされたら、クオリティが
さがりますし、本来の作業が出来なくなる
なんていうことも、ありますよね。同じなんです。
個体差はありますが、タンパク質の消化を
小腸が担うようになると負担がかかり、
腸に隙間ができて、そこから未消化物が
腸の外に出てしまうリーキーガットになったり、
萎縮性胃炎などで胃酸が少ないのが原因で、
菌が少ないはずの小腸の除菌が間に合わず
細菌が増えてしまい、小腸細菌増殖症
(SIBO)というのになりやすくなったりも
するようです。
近年、それらに対しての著書や動画なども
ありますので、胃腸が気になる方は
チェックしてみてください。
ピロリの放置?
10年くらい前にピロリ菌と診断された後、
1年くらい、自然療法で改善、
もしくは上手く共存しようと試みていました。
ところがあまり効かず
胃の痛さに耐えかねて除菌しました。
除菌にはとても強い薬剤を使いますので、
抵抗感がありました。
結果、
除菌が遅れたことで、放置した形になり
萎縮が進んでしまったと医師から説明を受けました。
同時に当時、ストリクトな糖質制限もして
体重を10キロほど落としていました。
今から思うとタンパク質が消化できない
胃なのに、肉中心の糖質制限は胃の弱さや
小腸の過労働に拍車をかけていたわけです。
今なら、こんな胃の状態で糖質制限はやりません。
私がピロリ菌に対して行ったことは
ここでは敢えて書きません。
なぜなら、胃を弱らせる事を弱っている
胃に行い、クタクタなところに巷で効くと
言われている自然療法をやったところで、
効いた効かなかったと、ここで書くのは
フェアではないと思いますから。
アカデミーで習った事で、たくさんあった
目から鱗の一つに、栄養状態が整って
いなければ薬を体内に運ぶこともできない。
飲んだだけで効くわけではないという
仕組みを知った時でした。まさにそれなんです。
話がそれましたね。
戻しますと、
胃の消化が弱いということは、タンパク質が
体内に消化吸収されにくいというこで、
いくら食べても栄養にならず外に
出ていってしまうか、私みたいに脂肪に
変換されてしまいます。
アカデミーで学び始めてから、
自分を含めて肥満の人をみると
「栄養失調」
だと思うようになりました。
それには必ず原因があります。
そして、それはどこが原因で
「栄養失調」を招いたのか?
食事なのか、そもそもの体の機能の
問題なのか?
私たちの身体は食べた物で出来ている?
「私、胃が悪いかも」という角度で
アカデミー動画を見ていくと、
色々な気づきがありました。
前にも述べた通り
「私たちの身体は食べたものではなくて、
消化吸収されたもので出来ている」
この言葉をアカデミーの安藤先生から
聞いたときは、本当に衝撃でしたが、
自分の体を知るごとに、腑に落ちていきます。
昔、タイにタイ古式マッサージを1ヶ月ほど
習いにいった時、校長先生が
「ヨガナンダは仰ってます。食べたものが
あなた自身になっていると。
つまり私たちは、呼吸を含めて、
この世にあるもので成り立っている。
全てがつながっているのです」
この言葉を聞いて、とても清々しい崇高な
気持ちになった事を覚えています。
ですが、ですがですよ
胃腸が弱かったら、残念なことに
食べただけでは、消化吸収されないのです。
せっかくの恵みが活用できない。悲しいことです。
肥満もワンネスという解釈はできますけど。
唐揚げ食べたらタンパク質はOK!
唐揚げ
イコール
たんぱく質
イコール
大丈夫。
本当に、こう思っていました。
これを読まれている方で、受講を検討
されていて専門知識がなくて不安という方。
ドンウォーリー。安心してください。
一から学べます。
私、ベジタリアン時代は、
野菜をたくさん食べているから大丈夫。
昼に豆を食べたから大丈夫。
朝にアーモンドミルクとケールのスムージーに
チアシード入れたから大丈夫。
こんな感じでした。
調理方法でタンパク質より脂質が
多くなっていることなど全く気にしないで、
ただたんぱく質と思っていました。
で、あなたは痩せたの?
今現在、ブログを書いている時点で、
4.6キロ減りました。
けども、1日1食や断食、糖質制限して
代謝が下がり切った状態から、一変して
バランス良く3食を始めて、身体が代謝を
取り戻すまでに8ヶ月かかり、その間に
7キロ増えたのでまだ2キロ強、
はじめた時の体重より多い計算です。(苦笑)
代謝が低い人が、代謝を戻すときに
一時的に1~3キロくらい増えることは、
よくあることらしいのですが、私の場合、
長年のダイエットや断食、少食で代謝が
悪くなりすぎてました。
でもですね、
9ヶ月目から急に減り始めて、
2ヶ月でマイナス4.6キロです。
体重をアプリで記録しているのですが、
少し減ると少し停滞、また減っては停滞を
繰り返していますが、1ヶ月2キロ
減っているペースになってます。
体脂肪率は、前と同じ体重だった時より
1パーセント少ないです。
「でも2キロ以上、戻ってないじゃん。最初より多いじゃん」
そう思わる方も、いらっしゃるかもしれませんね。
はい、そうですね。
でも、
考えてみてください。
「3食、しっかり食べて痩せ始めた」のと、
「1日1食、1食半や、断食しても
浮腫んで体重が増える」状態とは、
大きく違っています。
で、何をしたのか?
壊滅的に胃が弱いことがわかったので、
まずは胃に対して消化酵素を補いました。
胃が弱いということは、しつこいようですが、
たんぱく質が身体に吸収できていないと
いうことで、つまり必要なエネルギーが
作れないということです。
胃は、勝手に入ってきた食物をドロドロする
わけではなく、しかもドロドロにするにも
エネルギーが必要です。
私のように、タンパク質からエネルギーが
作りにくく疲れている人は、エネルギー入りの
消化酵素のサプリを使用しました。
エネルギーの入っていない商品では、
私はあまり効果を感じませんでしたので。
あと
胃の萎縮で胃液が少ない可能性を
考えて胃酸のサプリ。
これには注意が必要で、あまりたくさん
入っているものだと酸が強すぎるかも
しれないので、同時に糖質、脂質の消化を
助けるものが入っている胃酸自体は
少ないものを選びました。
これで、
三大栄養素の糖質、たんぱく質、脂質を、
弱々な身体能力でも吸収させる準備が
出来そうです。
糖質と脂質の消化は小腸がほとんど担っています。
胃が弱いということは、前にも述べましたが
小腸に胃で消化されない固形物がいって
しまうということで、腸に穴が開くリーキーガットと
いう現象を起こしやすくして、それがさまざまな
不調の原因になるので、長年胃が弱かった
私は、小腸のケアも必須だったようです。
消化酵素の他には、ビタミンBコンプレックス、
ビタミンC、ビタミンE、鉄、マグネシウム、ナイアシン
消化酵素にも色々なものが入っていますので、
総合するとかなりサプリに補ってもらっています。
肝臓も強くないので、消化酵素は、食べ物を
見ながら変えたり少なめにたり、できるだけ
食べ物で栄養が取れるように工夫しています。
四つの仕切りがあるお皿を購入して、
タンパク、糖質、脂質、食物繊維を
視覚化して、足りないものはないか、
考えながら食事をするようにしています。
サプリメント選びは、アカデミーの講座と、
先輩アドバイザーさん達のアドバイスを元にしています。
実践経験のある方のアドバイスは最短で、
体調を戻すことが可能ですし、自分で
自分の体を考えられるようになる
知識をもたらしてくれるので。
それから自分との対話を始めると、時短です。
信じられないくらい地味で、当たり前の毎日が大事
食事を変え、
サプリを摂り、
体重が減り始めてわかったことは、
睡眠
よく噛んで食べる
この二つが、とても重要ということでした。
これらが大切な理由としては、
①睡眠は、副交感神経と関与しています。
副交感神経は消化とも関わっています。
消化を自力で、しっかりできるようになるには
睡眠を十分取ることで自律神経のバランスが
取れ、食事の時に副交感神経が
働くようになるようです。
更年期に入ってからというもの、
以前は朝方人間だったのに、副腎疲労の
疲弊期に入り、ひどい時は朝3時に寝ると
いう夜型人間になってしまいました。
しかも、2、3時間くらいしか
寝られなくなりました。
やっと寝ても一度起きたら2度と
寝られなくもなりました。
「年齢だよ」
と、アドバイスしてくれる人はいましたが、
食事を変えサプリを摂り始めてからは、
5~7時間寝られるようになっています。
二度寝も、寝ようと思えば出来るように
なりました。選択肢があるというのは
気持ちに余裕ができます。
②よく噛んで食べる。こんなの耳タコで、
全く重要視していませんでしたが、噛むと
いう行為がアミラーゼという糖質の
消化酵素を出すので、私たちにとって
エネルギーになりやすい糖質の消化を、
口から始めるということになります。
そして「噛む」という行為もまた、副交感神経
につながっていて、それが胃の消化を助ける
導入にもなるのです。
無駄がないなぁと、体の構造に
びっくりしてしまいます。
逆に、
ストレスがあると、唾液の分泌に抑制をかける
自律神経優位になり、消化や睡眠にも
悪影響の可能性があるので、ストレスが
あっても「食事をよく噛んで食べる」と
いう行為を心がけることで、副交感神経を
優位にして消化や睡眠の対策にもなるようです。
小さいことですが、とても大事なことであったと
身に沁みてます。
全部、繋がっている
アカデミーで講座を受けているときに、
分子栄養学の学びは、「宇宙のようだ」と
言っていた先生がいましたが、こうやって
自分の体に向き合い始めて、
なんとなくそれが分かった気がしました。
栄養療法を学びながら自力で始めた時は、
病院で診断されている高コレステロールや
肥満解消を目がけて、サプリを飲んでいました。
これは思ったほど効果が出ませんでした。
私には、
身体を毎分毎秒、動かしたり思考するために
エネルギーが必要で、それを身体が
作り続けているということに、
理解もリスペクトもありませんでした。
それがアカデミーでの学びや
先輩アドバイザーさんたちの経験に
基づいたアドバイスを聞き実践していくうちに
一見関係なさそうな、
毎日当たり前のようにしている呼吸や
水を飲むことが、すごく関係しているということ。
木々が酸素を供給してくれること、
雨や雪が地を流れて出来る水や、
海水からできる塩や岩塩がなぜ大事なのか?
太陽や月が私たちの生活に密着していること。
この全てが、私と繋がっていると気づきました。
毎日5、7時間寝て、3食、体に必要なサプリ。
よく噛んで食べる。水を飲む。
こうやって書くと、何の変哲もない普通の生活です。
これが大事でした。
栄養の世界に入ったばかりの、
ひよっこアラカンアドバイザーですが、
自分の体質に似た人のお手伝いが
できるように精進したいです。
読んでくださり、ありがとうございました。