今年は特に冬の心の風邪に気を付けよう
10月上旬は真夏のような日差しが
続いていましたね。
中旬あたりから急激に寒くなり、栄養療法を
してもまだまだ不調のオンパレードな私は
寒さにめっぽう弱いので、慌てて衣替えをして、
真冬並みの恰好に様変わりました。
急激に寒くなって体が慣れていないせいか
なんだかやる気が出ない
人の目が異様に気になる
仕事のパフォーマンスが落ちてしまった
うつうつした日が続く
など、「なんだか調子が悪いな」というプチ
不調に悩まれる方が多くなります。
私は夏から秋の季節の変わり目になると、
急に人の目が異様に気になります。
なんだか今年はその気になる度合いが
強いなと感じています。
通年の夏は強い日差しに恵まれますが、
特に今年の8月は長雨で、梅雨の延長線の
ような天気とおうち時間が増えたことで
「病院に行くほどでもないけど調子が悪い」という
プチ不調の方は多いのではと心配しております。
そのプチ不調とは
「季節性感情障害(SAD)、
別名 冬季うつ」です。
季節の変わり目や日照り時間が短くなる
秋や冬に多くみられることから「落ち葉症候群」
と言われたり、「冬季うつ」「季節性うつ」
「ウインターブルー」など様々な呼ばれ方が
ありそうです。
日照時間が短くなる10~11月に発症し、
日照時間が長くなる3月ころに回復すると
いうサイクルを2年続いていたら、
冬季うつに当てはまるそうです。

みなさん、こんな症状はありませんか?
気分が落ち込む
疲れやすくなる
何をするのも億劫になる
集中力が落ちる
楽しめていたことが楽しく感じられない
以前は出来ていたことが出来なくなる
食欲がなくなるor過食になる
異様な眠気・過眠になる
これらは冬季うつの症状になり、
当てはまる数が多いほど症状は重くなります。
デスクワークの方
普段から外出する頻度が少ない方
緯度が高い地域に住む方は
特に注意が必要です。
この主な原因は、日照時間や日照り量不足で
起こるビタミンD不足と、神経伝達物質の
「セロトニン」と「メラトニン」の不足と言
われています。
ビタミンDはコレステロールが主原料の、
脂溶性ビタミンです。「ビタミン」とあります
が、ステロイドホルモンの1種になり、日光
の紫外線(UV-B)を浴びて合成されます。
コレステロールが紫外線を浴びることでビタ
ミンDが合成し、肝臓で代謝され血液を循環
して全身に運ばれていきます。
(コレステロール値が低い人はエネルギー不
足を改善することから始まります)
日照時間が短い冬場は、紫外線も当然減って
いるため、ビタミンD合成は減ってしまいま
す。しかし脂溶性ビタミンは体内で蓄積させ
ることできるため、夏場にしっかり日の光に
浴びて冬場に備える必要があるのです。
そして、日照り時間が減ることにより幸せ
ホルモンの「セロトニン」と睡眠ホルモンの
「メラトニン」が作られる量が減ってしまいます。
特に朝日を浴びることでセロトニンが作られます。
セロトニンは幸せホルモンと言われるように、
感情のコントロールや心の安定に深く関わっています。
メラトニンは睡眠ホルモンで、
文字通り睡眠を調節し、
体内時計を保つために役立っていますが、
朝日を浴びてしっかりセロトニンを分泌しないと
メラトニンの分泌されないので、規則正しい生活が
とても大切になります。
セロトニンとメラトニンの分泌量が減ってしまうと、
心身のバランスが崩れてしまい、
季節うつの症状が出てしまいます。
こころの不調が出たら心療内科と安易に受診
するのは個人的にはオススメできません。
というのも、私たちの身体は食べたものから
作られており、医学の父ヒポクラテスも
「食で治せぬ病は医でも治せぬ」
と説いています。
また薬は作用ばかりが注目されていますが、
副作用も多岐に渡るためです。
そのため、安易に心療内科に頼るのではなく、
まず食生活を見直すことが改善への一歩だと
私は考えます。
冬季うつ改善への一歩は、毎朝同じ時間に
起きて朝日を浴びることから始まります。
朝日を浴びることは、体内時計を
リセットするほか、ビタミンD合成や
セロトニン分泌が促されます。
ビタミンD不足は、冬季うつの他に、
リーキーガット症候群、クル病・骨軟化症
・骨粗しょう症・糖尿病・動脈硬化・
免疫力低下・アレルギー・ガンを引き起こす
原因にもなる言われています。
冬にインフルエンザなどの感染症が多くなる
理由に、血中のビタミンD不足による免疫力の
低下が関係しているとも言われています。
女性は美白が気になるところですが、お昼休
みなどを利用して、なるべく外に出て日光を
積極的に浴びましょう。
そして4月~10月の間は10~15分、
日光(紫外線UV-B)に浴びて体内の
ビタミンD濃度を上げておくことが大切です。
(文献はありませんが、「手のひらを太陽に」
の歌詞のように、手のひらを日光に当てるのが
一番効果的だそうです)
また運動を取り入れると、セロトニンの分泌
が増加するので、まずは10分からでもいいの
で散歩から始めましょう。
「忙しくて朝から日の光なんか浴びれない!」
という方、カーテンを開けたまま寝ると、日
の光とともに気持ちよく目覚めることが出来
るので、個人的にはおすすめです。
(防犯の理由から、レースカーテンはしていま
す。)ただ、窓越しからの朝日のため、
ビタミンDの合成は出来ません。
そして、日々の食事はもっとも大切です。
セロトニンが不足すると甘いものがむしょうに
食べたくなります。これは脳内の錯覚のため、
本当に必要なのはセロトニン前駆体のトリプ
トファン。必須アミノ酸の一つであり、タンパク質です。
毎食手のひら片手1つ分のタンパク質を
摂りましょう。
トリプトファンが多く含まれている食材は
肉類
レバー
魚類
乳製品(チーズ)
大豆
卵
バナナ
になります。
ビタミンDを多く含む食品は
しめじ
椎茸などのキノコ類
鮭やさんまなどの魚類
これらは秋の食材です。
旬の食材を食べることは、その時期の体が
必要とする成分が多く含まれています。
価格も安くなっているので、積極的に取り入れてください。
ビタミンDはマグネシウムと一緒に摂ること
で活性化されます。
マグネシウムを多く含む食品
野菜
ナッツ類
豆類
イモ類
も意識して摂りましょう。
ジャンクフードや甘いジュースやお菓子類は
血糖値を不安定にさせ、腸内環境も荒らし、
うつ症状を更に悪化させてしまうため控えて
くださいね。
このコロナ禍による自粛生活の影響で、今年
は子どもの自殺率が増加しています。
どのような食生活を送られていたかまでデー
タはありませんが、糖尿病のようにメンタル
不調に陥りやすい家系、マスク生活や太陽の
下でしっかり遊べなかったことなど、考えれ
ば原因は多岐にわたりますが、防げたと思う
ところもあります。
未来ある子どもさんが心を病み最悪の選択を
されないよう、子どもさんがいらっしゃるご
家庭は特に食生活に気を付けていただけたら
なと切実に思います。
いかがでしたでしょうか?
少しでも多くの方に食と栄養の大切さを
知って頂き、みなさまの未来が健康で
幸せな日々へのお手伝いとなれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。