マスクと慢性上咽頭炎
梅雨も明け、早くも連日危険な暑さの
真夏を迎えました。
外では朝からセミの合唱です。
私は「セミが鳴く」=「梅雨明け」と信じて
いたのですが、調べると早いセミで4月頃から
鳴き始めているそうです。
地中で7年、地上で7日間しか
過ごすことが出来ないセミたちの鳴き声に
風情を感じつつ、暑さを助長させるレベルで
鳴くセミに、若干苛立ちを感じる今日この頃です(笑)
危険な暑さを迎えた日本列島。

高温により、マスクをしていなくても
息苦しさを感じる時期ですが、
このコロナ禍でマスクをせざる負えない
現在はもっと息苦しさを感じます。
みなさんはマスクの中では鼻呼吸は
出来ていますか?
私は意識して鼻呼吸をするよう
心がけていますが、無意識に口呼吸と
なっていることが多々あります。
呼吸は口でも鼻でも息をするなら
どちらでもいいのでは?と思われる人も
おられるかもしれませんが、、
人間は機能上、鼻で呼吸をする生き物に
位置づけられています。
それは、鼻の機能の一つに
空気調節機能があり、吸った空気の
入口のほか、加湿・加温の役割があるからです。
また鼻毛や繊毛に
よってほこりや細菌・ウイルスが取り除く
防御機能もあるため、クリーンな状態の
空気を肺に送ることが出来ます。
しかし、口呼吸となると、汚れたままの
空気が加湿・加温されることなく
気道を通って肺に送られます。
マスクを長時間着用すると、
息苦しさから無意識に口呼吸となり、
知らず知らずのうちに習慣化する
恐れがあります。
この暑い時期にマスクをつけるとなおさらです。
口呼吸が習慣になると、虫歯や歯周病、
口臭の原因のほか、誤嚥性肺炎、
過呼吸や慢性上咽頭炎を起こし、
うつやアレルギーなどの不調を
引き起こすばかりか、感染症に
罹りやすくなるというデメリットがあります。
感染症予防のためにマスクをしているのに、
返って感染症に罹りやすくなるなんて、
本末転倒ですね。
不調の中でも、慢性上咽頭炎になると、
皮膚病や腎臓病、自己免疫疾患や
多臓器疾患などを引き起こすリスクが
高まると言われています。
医療関係医者でもこの慢性上咽頭炎と
いう言葉は聞いた人が少ないのでは?と思っています。
現に私自身も栄養学を学ぶ前は
全く知りませんでした。
古代ギリシャ時代、医学の父ヒポクラテスは
「体のどこかに細菌などが感染した
病巣があって、それが原因で感染した
場所とは違う、離れた場所に病気が起こる」
という病巣感染という考えが既にありました。
上咽頭は鼻の奥、のどちんこ(口蓋垂)の裏に位置します。
目で確認できる位置ではないため、
鼻からの内視鏡でないと上咽頭の状態は
わかりません。
ここが炎症が起きると原病巣となり、
炎症物質が血流にのって全身を駆け巡り、
まったく関係のない上記でお話した
疾患(炎症)を引き起こしてしまいます。
また上咽頭炎は脳の下垂体に
近傍しているため自律神経(迷走神経)にも
少なからず影響を及ぼすと言われています。
よくある症状は、
頭痛
のどの痛み
首や肩のこり
慢性疲労
めまい
起立性調節障害
不眠
便秘や下痢
胃腸障害 など
があります。
IgA腎症が慢性上咽頭炎が
原因であることは有名です。
そして、炎症があると解毒が妨げられるため、
栄養療法の効果は出にくくなります。
マスクをしていない時でも
唇が乾燥している
無意識のうちに口が半開きになっている
いびきをかく
朝のどがイガイガする
鼻が詰まっている
歯並びが悪い
という症状があると口呼吸の可能性があります。
また現代人はスマホが手放せない人が
増えており、この操作中に口呼吸に
なりがちなので要注意です。
慢性上咽頭炎は、塩化亜鉛液を
用いたEAT(上咽頭擦過治療)で
治療を行われますが、この概念を知っている
医師が少なく、診断・治療が出来る
医療機関はとても限られています。
そして、炎症を起こしていると、
涙が出るほど痛いそうです。
私もリベド血管炎の既往があるため、一度
治療ができる耳鼻科で診てもらいましたが、
明らかな炎症所見がなかったため、
EATをしても特に痛みを感じることは
ありませんでした。
しばらく通院し、治療終了しておりますが、
元々鼻炎になりやすい鼻の形を
しているとのことで、調子が悪い時などは
鼻うがいを行って炎症対策を行っています。
まだまだマスクの着用をせざる負えない日
が続くと思いますので、口呼吸予防をし、
慢性上咽頭炎を起こさないよう以下に気を
付けていきましょう。
周囲に人がいなければ マスクを外して鼻呼吸
免疫機能の維持のための食生活 3食きちんと食べる 毎食にぎり拳1個分のごはんに 片手分の肉や魚などのタンパク質、 両手1杯分の野菜 食事と食事の間隔が空きすぎない 睡眠を7時間は摂る しっかり排泄する
あいうべ体操
夜間の口呼吸対策に鼻の通りを良くして マウステープを使う
鼻うがい
いかがでしたでしょうか?
少しでも多くの方に食と栄養の
大切さを知って頂き、皆様の未来が健康で
幸せな日々のお手伝いとなれば幸いです!
最後まで読んでいただきありがとうございました。