上野綾乃

2022年6月1日7 分

朝ごはんを食べるメリットは?! ~栄養を深く勉強することで知った事実~

「朝ごはんを食べなさい!」

こどもの頃に、一度は、親から言われたの

ではないのでしょうか。

朝ごはん、食べないよりは食べた方が健康な

イメージだけど。

「朝ごはん、食べた方が良いのはなぜ?」と

聞かれたら、なんと答えますか?

朝ごはんを食べる理由・・・

以前の私は

「寝ている間に消費されたエネルギーを補うため」

「体温を上げて、からだを目覚めさせるため」

「体内時計をリセットさせるため」

「活動するエネルギーを作るため」

このような、一般的な回答をしていました。

これは決して誤った回答ではありません。

「寝ている間に消費されたエネルギーを補う」

とは。

私たち人間は、ただ横になっているだけ、

ただ息をしているだけでもエネルギーを

消費します。

ただ、生きているだけでエネルギーを消費

し続けるのです。もちろん、寝ている間も。

食事で摂取した栄養素を使って、寝ている間

にからだの修復や回復作業が行われます。

そのためにもエネルギーが必要です。

寝ている間に使い切ったエネルギーの源を

食事で補う必要があるのです。

「体温を上げて、からだを目覚めさせるため」

とは。

朝ごはんを食べることで、

食べたものを消化するため

に眠っていた体が目覚め、動きだします。

その時に得られた熱を利用し、

寝ている間に低下した体温を上げます。

つまり、朝ごはんを食べないと、からだは体温を

上げることができません。寝ている時と同じ状態

、からだも目覚めませんので、ぼーっとします。

「体内時計をリセットするため」

私たち人間のからだには、体内時計と呼ばれる

ものがあり、1日24.5時間でセットされています。

意識をしなくても、日中は活動状態、夜は休息

状態に切り替わるのはこのためです。

また、血圧が1日のうちで変動があること、

ホルモン分泌、自律神経の調節なども、この

体内時計が関係しています。

この体内時計を1日24.5時間から1日24時間

にリセットしてあげるために、朝ごはんが重要

になってきます。

体内時計がリセットされないと、実際の活動と

からだにずれが生じる=時差ぼけのような状態

になってきます。

「活動するエネルギーを作るため」

からだのエネルギー源は、糖質やあぶらです。

脳やからだをしっかり目覚めさせ、活動して

行くためには、エネルギーが必要です。

朝ごはんを食べるとで、食べたものから

エネルギーを作り、元気に活動すること

ができるのです。

朝ごはんを食べるこどもは、食べないこども

よりも学力・体力共に高いというデータも

でています。

活動するためのエネルギー源がきちんとと

れているかが、とても大事になります。

栄養学をより深く学んでいくことで、

それだけではなく、もっと重要なこと

を知ることができました。

朝ごはんを食べるメリット、一つは。

「元気な細胞を作るため」

私たちのからだの最小単位は「細胞」です。

からだは、60兆個の細胞でできている

と言われています。

この「細胞」ですが…

同じ働きを持った「細胞」どうしが集まり

「組織」を作ります。

そしていくつかの「組織」が集まり、特定の

働きをする「器官」を作ります。

そして、色々な「器官」が集まり、「個体」を

作ります。

このようにして、人間のからだはできています。

よく、私たちのからだは、食べたもので

出来ていると言われます。

当たり前ですが、食べたものが、そのまま

骨になったり!皮膚になったり!ということは

ありません。

食べたものが、「細胞」に取り込まれ、エネルギ

ーやからだを作る元になっていきます。

そして、この「細胞」自体も食べたもの

で作られます。

生まれた時の「細胞」が、ずっと存在する

のではなく、「細胞」は常に生まれ変わって

いきます。

「細胞」によって、寿命は異なるものの、

一部を除き、ほとんど全ての「細胞」は、

死ぬ直前まで、生まれ変わります。

朝ごはんを食べないことと細胞がどう関係するのか。

朝ごはんを食べないことで、からだは

栄養不足の状態です。

栄養不足のからだからは、元気な「細胞」

は作れません。

つまり、栄養が足りない「脆い細胞」

が作られるのです。

「細胞」は、栄養を取り入れ、老廃物

を外へ出すという働きをしています。

「脆い細胞」が作られるということは、

必要な栄養も取り込めず、不要な老廃物

も外へ出せないからだを作ることにも

つながってきます。

つまり、「細胞」の本来の機能が十分に

果たせなくなってしまい、病気の元を

作ってしまうことにつながるのです。

元気な細胞を作るとは、

これから作られる細胞に栄養を与えること!

なのです。

朝ごはんを食べてないから、栄養も足りないし、

昼ごはんを食べるまで、細胞は作りません!

とはならないのです。

健康なからだを作るためには、元気な細胞を

作るための「朝ごはん」は必須なのです。

1食抜くだけで、その後に作られる「細胞」

に影響を与える!ということです。

朝ごはんを食べるメリット、もう一つは。

「血糖値の乱れによる低血糖を予防するため」

血糖値とは、血液中に含まれ糖の量(値)

のことです。

通常、食事をすると(糖質を摂取すると)

血液中の糖(血糖)の値が上がります。

正常であれば、食後2時間程度で血糖値は

元に戻ります。

低血糖は、命に関わる危険なこと。

そうならないために、食事と食事の間、

寝ている間は、血糖値が一定範囲に保

たれるように、ホルモンなどが血糖値

をコントロールしてくれています。

生命を維持しようと働くのです。

朝ごはんを食べないと、当然ですが、

血糖値は上がりません。

ですので、からだは、血糖値をなんとか

維持しようと働きます。

その状態で、昼ごはんを食べる。

すると、朝ごはんを食べた時よりも

血糖値が上がります。(急上昇)

そして、急上昇した血糖値が今度は

急下降します。

この血糖値が大きく乱れる(血糖値の

乱高下=血糖スパイク)が、低血糖症

状を引き起こします。

食後の血糖値の変化を表したグラフ

※青いグラフのように、血糖値の変動が緩やかな

波を描くのが理想

※赤いグラフのように、血糖値の変動が激しい波

であるほど、からだへの負担大

血糖の乱高下(=血糖スパイク)は、朝ごはん

を食べないことだけが原因ではありません。

1回に摂取する糖質の量が過剰だったり、

食事と食事の間の時間が長すぎたり…。

しかし、朝ごはんを食べないことで、

その日もしくは翌日まで、血糖の乱高下

(=血糖スパイク)を起こしてしまう可

能性があるのです。

夜間の睡眠にまで影響を及ぼすことも

あります。

血糖の乱高下(=血糖スパイク)の結果

起こる「低血糖症状」とはどんなものでしょう。

低血糖症状とは

  • 頭がぼーっとする

  • 集中力の低下

  • 頭痛

  • 眠気

  • からだがだるい

  • 吐き気

  • 手の震え など

  • チョコレートなどの甘いものが
     
    無償に食べたくなる

  • コーヒーを飲みたくなる

これも、低血糖症状でよくあることです。

低血糖症状、からだがエネルギー切れを感じ

ているるため、血糖値を上げようと甘いもの

(糖質)やコーヒーを欲してしまうのです。

その結果、血糖値が乱れ、低血糖を起こす。

そして、また甘いものを食べる。

という悪循環に陥ってしまいます。

この血糖値の乱高下(=血糖スパイク)

を起こさないためにも、朝ごはんを食

べることが重要になります。

朝ごはんを食べない方が体調が良い!

という方もおられます。

しかし、それには理由があります。

普段、食後に高血糖を起こしている人

ほど、「空腹時に体調が良い!」を感じ

てしまうのです。

血糖値が安定してくると、朝ごはん

を食べない方が体調が良い!

ということは、なくなります。

また、朝ごはんを食べる習慣がない方。

色々な理由があると思います。

  • もっと寝ていたい

  • 朝起きられない

  • 食べる時間がない

  • お腹が空かない など

「朝ごはんを食べたことが良いという

ことはわかっている!」という方も多

いと思います。

私の夫、朝ごはんを食べない、もしくは、

「菓子パンとジュース」という生活をし

ていました。

朝ごはんを食べた方が良いということ

は理解していたけど、食べることがで

きなかったそうです。

けれど、朝ごはんを食べることで体調

が変わる!を体感できたことで、朝ご

はんを食べるように!食べれるように

なりました。

朝ごはんを食べていなかった時と比べ

とても健康的です。

そして、血糖値の乱れが、自分のから

だにどう影響するかを知ることができ

たので、お昼ごはんの糖質の摂り方も自分で

調整できるようになりました。

今まで、朝ごはんを食べる習慣がなかった方。

即、明日から朝ごはんを食べよう!

とはならないかもしれません。

でも、ぜひ、朝ごはんを食べることでのからだ

の変化を体感していただきたいです。

私自身も、分子栄養学を学んだからこそ

「細胞レベル」で栄養を考えることが

できるようになりました。

そして、それを実践することで、健康な自分を

知ることができました。

みなさんの健康生活の参考になれば嬉しいです。

最後までお読み頂きありがとうございます。